キャンプや登山などアウトドアを楽しみ始めてもう20年以上になりますが、そのアウトドアで使用しているギア(道具)をいくつか取り上げて紹介してみたいと思います。
今回はまずテントについてです。
テントはキャンプになくてはならぬ道具です。テントは大きく分けてオートキャンプ用(車でキャンプ場所まで行ってすぐ横にテントを張る場合)と登山用があります。それぞれ全くニーズが異なり、テントの仕様も大きく違っています。
オートキャンプは基本的にキャンプ道具を車に積んでキャンプ場所まで行きますので、極端な小型軽量化は要求されず、それよりは多少重くてかさばっても居住空間の快適性を求められることが多いです。逆に登山用はすべて自分のザックに入れて背負って行かなくてはならないため、多少狭くてもより小型軽量なものが求められ、かつ山岳地帯の悪天候にも耐えられる強さを持っていなくてはなりません。そしてその分オートキャンプ用より割高となります。
では私が購入したテントを購入順に紹介したいと思います。
(1)1984年頃:アルペンのオートキャンプ用の5〜6人用のドーム型テント
私がキャンプをしようと思って最初に買ったテントです。当時まだ登山などはしていませんでしたので、主に車で行ってそこでキャンプをする目的で購入しました。床が六角形で、中で数人がゆったり出来るサイズで、オートキャンプにはずいぶんとこのテントが活躍してくれました。
最初はキャンプの道具を全部そろえなくてはいけなかったため、テントの予算もそれほど無かったのですが、価格の割には結構使えました。ただフルフライでなかったため悪天候には弱く、またポールが3本あって建てるのにも若干時間がかかったため、約10年後に(4)のテントに乗り換えました。
(2)1986年頃:ICI石井スポーツの登山用1〜2人用テント(ゴアライト)
登山を始めて山でもキャンプしたいと思い、購入したのがこの本格的登山用テントでした。このゴアライトは素材にゴアテックスを使った非常にコンパクトなテントで、値段もちょっと割高でしたがそのコンパクト性が気に入って購入しました。そしてその後今に至るまで、一人で登山やカヌーに行く場合には、常にこのテントを使っています。
なおオートキャンプとしてこのテントを使ったことはありません。オートキャンプ用としては狭すぎるからです。
このテントですが、強いて欠点をあげるとすると、使用した回数が増えてへたってくると、やがて雨天時にどこからともなく雨水がテント内にしみこむことでしょうか。丸1日強い雨に降られたときには、テントの隅っこに結構水がたまっていました。目留め材やシールできちんとメンテナンスをすればある程度は防げるのかもしれませんが、へたってくると雨天時にはフルフライがあった方がより快適かもしれません。(私は出入り口だけを覆うハーフフライを当時購入して今も使っていますが、現在ではこのハーフフライはラインナップにはなく、フルフライのみとなっています)
最近ではこれと同等なテントも各種出てきていますので選択肢は広がっていますが、いずれにせよ登山用のテントは丈夫で10年20年使えますので、それを前提に選択してみると良いと思います。
(3)1987年頃:ICI石井スポーツの登山用4〜5人テント(ティンバーライン)
カヌーを始めて欲しくなったのが、カヌーに積めるコンパクトなサイズのテントでした。最初に買ったカヌーは二人乗りのカナディアンでしたので、最低二人がゆったりと出来るテントで、かつ重くなく収納時のサイズも比較的コンパクトなものをと探してみた結果、このテントを購入しました。
ティンバーライン(その後継が今のライトラインテント)ですが、サイズが1〜2人用、2〜3人用、4〜5人用と3つがあり、2〜3人用と4〜5人用で迷ったのですが、まあカヌーが主な用途ということで4〜5人用の方がより快適かなと思い、こちらにしました。
このテントもゴアライトほどではないにせよ、それなりに山でも使える良いテントで、その後家族で行く登山やカヌーに重宝しました。たださすがに使いすぎて底にいくつも小さい穴が空いてしまったため、(6)を新たに購入しました。
ちなみにオートキャンプ用としても、一人で行くときはこのテントを使うこともありました。(1)のテントはさすがに一人で使うにはサイズが大きく、建てるのも面倒だったからです。
(4)1994年頃:アルペンのオートキャンプ用4人用ドーム型テント
オートキャンプ用テントですが、さすがにだんだんとへたってきたため、新しく買い換えることにしてみました。選択基準は、建てるのがとにかく簡単なものでかつフルフライ仕様のもの、そして家族4人(大人二人+子供二人)で使えるものをということでした。
選んだテントはワンタッチ式のドーム型でした。設営も撤収も簡単な方が良いなあと思い選択してみたのですが、確かに組み立ても撤収もとても楽になりました。なれると2分くらいで組み立てできます。ただワンタッチ式には欠点もあり、骨組みが折りたたみ出来る仕組みになっている関係で重量が重くなり、また悪天候時の耐風性もいまいちだと感じました。
でもそれでも使い勝手はまあまあで、その後(5)に乗り換えるまで10年以上にわたってオートキャンプではこれを使っていました。
(5)2006年:キャプテンスタッグのオートキャンプ用4〜5人用テント(オルディナ・スクリーンドームテント)
(4)のテントですが、10年以上使ってきたため出入り口のチャックが一部閉まりにくくなってしまったのと、子供達がだんだんと大きくなってきたため、もう少し中がゆったりしたテントが欲しくなり、このテントに乗り換えました。こちらは(4)に比べるとサイズが一回り大きくなり(280cm×280cm)、出入り口でない2面にもメッシュの窓がついていて通気性に優れているのが特徴です。
夏の低地でのキャンプは蒸し暑いことが多く、最低限、テントの中に風が通らないと耐えられないのと、出来たら4方向いずれからの風も中に入ってきたらいいなと思ったからです。もっとも最終的な決め手になったのは、そのたたき売りに近い価格でしたが(^^;。
(6)2006年:モンベルの登山用4人用テント(マイティドーム4型)
(3)のテントですが、2005年にカヌーや登山で使った際にいくつか問題があることが分かりました。2005年のゴールデンウイークに家族で四万十川にカヌーに行ったのですが、1日強い雨に降られたとき、床にかなり雨水がたまっていることに気がつきました。フライシートのシールが一部はがれかけている部分があったのと、底にいくつか小さい穴が空いていたためです。また8月に息子と二人で登山に行った際にも、二人だけで使うにはかなり収納サイズが大きく重量もあるなあと感じ、もう少し軽量でコンパクトなテントが欲しくなりました。
選択肢としてティンバーラインの後継のライトラインも有力候補でしたが(残念ながらゴアライトには4人用はなし)、最終的にはその収納サイズのコンパクトさからモンベルのマイティドーム4型(200cm×230cm、4人用)に決めました。確かに現時点では、4人用のシングルウォールテントとしては最も小型軽量だと思います。
ただ実際に使ってみて、テントの素材がゴアと同等な素材という割にはちょっと内部の濡れが目立つような気がします。ま、もうしばらく使ってみないと最終的な判断は出来ませんが。
結局オートキャンプ用なのか登山用なのか、人数も1人なのか家族全員なのかでテントの選択肢も大きく変わってしまうことが分かります。またことオートキャンプ用に関しては、タープの有無でテントの選択肢も若干変わるような気がします。これからテントを購入しようとする方は、ぜひいろいろと悩んでみてください(^^)。
個人的にはオートキャンプ用のテントにはそれほどこだわりが無く、登山用のテントは命がかかっている分、多少高くても良いものをという気持ちが強いです。