最近ではIT系資格ブーム?と言うこともあって、多くの方がいろいろな資格にチャレンジされていますし、またその逆に資格は必要なのかと言った議論もあちこちで見かけます。
確かに資格の有用性については、いろいろな立場から賛否両論あるかと思いますが、でも高い目標に向かって頑張って勉強する事はいろんな面で必ずメリットがあると思いますし、またその意欲は最大限評価されるべきだとも思います。
ただし、業務でばりばり仕事をしている人が必ずしも資格試験に合格するとは限らないし、逆に資格試験を取ったからと言って仕事が出来るとも限らないというのも事実です。
これは仕事では、関係した特定分野により深い知識が要求されますし、必ずしも資格試験で求められるような幅広い知識が仕事でも必要とは限らないからです。また実務では知識面だけでなく、過去の経験とか人間関係とか交渉術と言った、試験では評価出来ない部分の要素も多分にありますし。
でも資格試験にはその分野に関する幅広い基礎を勉強出来る(勉強させられる)という非常に大きなメリットがあります。日頃の業務だと関係ない部分はついつい避けてしまいがちですが、資格はその部分も勉強しないと合格出来ません。そうして幅広くその分野について勉強することは、即効性は無いかも知れませんが自分の知識アップになり、その後の業務の幅を拡げることにつながって行くと思います。
もちろんそのためには取得する資格が仕事につながるものでないと価値がありません。まず自分はどんな仕事を今後していきたいのかをよく見極めた上で、チャレンジする資格を決める必要はあります。
それともう一つ、資格試験には勉強期間に期限を設定し、またどのくらい勉強しなくてはいけないかというレベルを設定するという、重要な意味も持ちます。
期限の無いものは、多くの人にとってはしなくていいのと同義語です。よほど強固な意志がある場合以外はなかなか実行されないのが常ですし、またどこまで勉強したら良いのかという目標がない場合も、勉強になかなか身が入らないですし勉強量も予定が立ちません。
そういう意味で私は、自分自身に勉強を強制的にさせるきっかけとして、この資格試験を大いに活用しているというのが実情です。
向上し続けるか、さもなくば下降するだけなのがこの世界でもあります。
本音を言えば、私も一番最初は資格を取得することで差別化にもなるし仕事もほっといても来る様になると期待していたのですが、それは結果として大きく裏切られたのでした(^^;。でもそれでもずーっと資格にチャレンジし続けているのは、それが自分にとってとても良い勉強になるからです。そしてこうして勉強したことは、少なからず業務の上でいろんな面で役に立っているからです。
資格試験を受けなくとも同じだけ勉強をすればとも思うのですが、差し迫ったものがないとなかなか勉強しないものです(^^;。
次に資格は就職や転職、独立する際に役に立つかについて、自分の考えを書いてみたいと思います。(なおいずれの場合でも、資格にチャレンジすること自身のメリットは上記と変わりません)
現在、学生さんでこれから就職をされる方、あるいは20代前半までの人は、就職する際に過去の実務経験を期待されることはほとんどありませんので、資格は基礎的な知識の有無とやる気の両面で評価される可能性は高いと思います。ただしくれぐれも意欲が同じ場合に、次の評価点として見てもらえるくらいに思っていた方が良いかも知れません。もちろんその前に人間性も重要です。
私も仮に一緒に仕事をする人を募集するとしたら、その人の人間性、意欲、業務経験があればその業務内容、そしてその次に所有資格を評価すると思います。ただ意欲というのはなかなか判断しづらい面がありますので、こういうことに興味を持ってこれだけ勉強してきましたという、意欲の証として資格試験をアピールすることも出来ると思います。もちろんその資格は、自分がこれから目指そうとしている仕事にマッチしたもので無いといけませんが。
次に20代後半から30代までの転職される方の場合。仕事の面では即戦力を期待されますので、資格の有無よりもまず実務能力や過去の経験等を問われます。
したがい、資格を持っていてもその分野に関する過去の実務経験が無いと、新卒と同レベルにしか評価されない可能性もあります。そうなると年齢的な壁はかなり厳しいものになります。
ただし未経験の場合でも、やる気をアピールすることで活路がひらける可能性もまだあります。そしてそのやる気のアピール方法の一つとして資格取得もあります。(ただし大きな期待は禁物)
自分で独立して仕事をされるという方の場合。プロとして仕事をされる訳でしょうから、やはり資格の有無よりも実際にその分野の仕事がきちんと出来ることが何より求められます。
ただ資格が全く無駄と言うことではなく、プロであることが前提にはなりますが、そんな自分のPR手段の一つとして所有資格をアピールするということも有効な場合もあります。
特に初めて取り引きする顧客の場合、こちらのレベルを評価してもらうのに所有資格は有効な手段の一つにもなります。(でも私の場合だけかも知れませんが、所有資格のために受注出来たという経験はほとんどありません。私の場合は、人間関係、過去の仕事の実績、そして営業と言った面が大半です。)
なおこれからそんなプロを目指そうとされている方は、上記にも述べましたが資格があっても実際の仕事が出来なければお金はいただけませんので、資格の勉強と共に(資格の勉強以上に)どんな形でも良いので実務経験を積まれることが必要です。そうすることでその業界のことも見えてきますし、仕事を通じてより実践的な知識も身に付きます。