「今月よく聴いたCD Best7」の2022年分です。
2022年5月
5月に良く聴いたアルバムです。今月は海外アーティストのみ、Simple Plan、Weezer、Kid Rock、The Black Keys、Halestorm、サラ・オレイン、BoyWithUke、Rammstein、Three Days Grace、Train、Kehlani、The Chainsmokers、Florence + The Machine、Van Morrisonの最新盤と、The Rolling Stonesの1977年3月に行われたライブ公式盤の計15枚を購入しました。
今月一番良く聴いたのは、カナダ出身のポップパンクバンド、Simple Planの約6年ぶりとなる通算6枚目の「Harder Than It Looks」でした。前作ではダンサブルなナンバーやゲストによるラップなど異色な曲もありましたが、今作は彼ららしい疾走感あふれるポップなパンクロックを中心に構成されていて、ポップパンク好きにはたまらない1枚に仕上がっています。なお「Ruin My Life」では同じくカナダのロックバンド、Sun 41のDeryck Whibleyがゲストとして参加もしています。
二番目に良く聴いたのは、Weezerの季節をテーマにしたEP「SZNZ:シーズンズ」シリーズの第一弾となる「SZNZ: Spring」でした。タイトル通り春をテーマにしており、中でも1曲目はヴィヴァルディ「四季」の「春」をモチーフにした作品となっていて、アルバムの雰囲気を印象付けています。全体的に春を思わせる軽やかなロックナンバーが多く、収録曲は7曲と少なめですがアルバムとしては彼ららしい極上のパワーポップアルバムに仕上がっていて最高です。今後の夏・秋・冬にも期待してしまいます。
三番目に良く聴いたのは、デトロイト出身のロッカー、Kid Rockの5年ぶり通算12枚目となる「Bad Reputation」でした。彼らしい豪快なアメリカンロックが最高にかっこいいアルバムに仕上がっています。路線としては前作「Sweet Southern Sugar」の延長線にあるといえ、骨太のデトロイトロックからウェストコーストロック、カントリー、ヒップホップ調までとバラエティに富んでいて楽しめます。ところで彼の過去のアルバムは前作まで連続8枚、全米アルバムチャートでTop10入りを果たしてきましたが、今作はなぜか124位どまりでした。アルバム自体は素晴らしいのになぜと思ってしまいます。
2022年4月
4月に良く聴いたアルバムです。今月は国内アーティストではMary's Bloodの初となるベスト盤を、海外アーティストではJon Batiste、Jack White、Papa Roach、Red Hot Chili Peppers、Bonnie Raitt、Wet Leg、Camila Cabello、Jewel、Joss Stone、GAYLEの最新盤の計11枚を購入しました。
今月一番良く聴いたのは、今年のグラミー賞でAlbum Of The Yearを含む5部門の最多受賞となった注目のアーティストJon Batisteの「We Are (Deluxe Edition)」でした。今まで彼のことをあまり知らなかったのですが、Album Of The Yearを獲得するほどのアルバムならと期待を込めて聞いてみたところ、確かにこのアルバムはAlbum Of The Yearを取るべくして取ったのだと言うことが良く分かったのでした(^^)。本当に予想を上回る素晴らしいアルバムです。ソウルを基調としながらも、ゴスペル、ファンク、ヒップホップ、ジャズ、クラシックなど多彩な音楽が見事に融合しており、流行り音楽とは別次元の芸術の域にまで達していると感じました。しかもジャズ/クラシックの香り高いピアノは自らが弾いているとのこと。本当になんという才能なんだろう。素晴らしい音楽家に出会えて良かったと思える1枚です。
二番目に良く聴いたのは、Jack Whiteのソロとしては4年ぶり通算4枚目となる「Fear Of The Dawn」でした。輸入盤ながら日本限定エディションということで日本語帯、歌詞日本語訳、日本語ライナーノーツが付いていて、まるで国内盤の様でした。そのライナーノーツによると、彼は同時期にアルバム2枚を製作し、1枚が先行発売された本作、もう1枚は7月22日に「Entering Heaven Alive」としてリリースされる予定とのこと。時に前衛音楽的な要素を感じさせつつ、彼らしいガレージで尖ったロックアルバムに仕上がっていると感じます。
三番目に良く聴いたのは、カリフォルニア州出身のヘヴィロックバンド、Papa Roachの約3年ぶり通算11枚目となる「Ego Trip」でした。メタルとラップの融合などジャンルにとらわれない音楽性が特徴の彼らですが、今作ではなんとラッパーをフューチャーしてのほぼヒップホップというナンバーまであり(「Swerve」)驚きました。ガツンとくるメタルからキャッチーなロック、本格的なヒップホップまで、彼ららしい極上のミクスチャーロックアルバムに仕上がっていると思います。傑作です。
2022年3月
3月に良く聴いたアルバムです。今月は国内アーティストでは10-FEETの企画盤を、海外アーティストではMachine Gun Kelly、Avril Lavigne、Ghost、Michael Buble、The Weeknd、Spoon、Eddie Vedder、Bastille、Robert Glasper、Tears for Fears、Beach Houseの最新盤と、Franz Ferdinandの初となるベスト盤の計13枚を購入しました。
今月一番良く聴いたのは、元ラッパーのMachine Gun Kellyの全米No.1を記録した2020年の前作「Tickets To My Downfall」に続くポップパンクロックアルバム第二弾となる「Mainstream Sellout」でした。前作同様にプロデューサーにBlink-182のTravis Bakerを迎えて製作されており、ほぼ前作の延長線上といえるご機嫌なポップパンクアルバムに仕上がっていて、楽しく聴くことが出来ました。
二番目に良く聴いたのは、ロックプロンセス、Avril Lavigneの3年ぶり通算7枚目となる「Love Sux」でした。プロデューサー陣にBlink-182のTravis Barkerを迎え、ほぼ全編が軽快なポップパックアルバムに仕上がっている。それにしてもこのはじけっぷり、いいねえ(^^)。
三番目に良く聴いたのは、スウェーデン出身のメタルバンド、Ghostの4年ぶり通算5枚目となる「IMPERA」でした。彼らは前作の「PREQUELLE」から聴き始めたのですが、前作よりメタル色/プログレ色が薄れ80年代スタジアムロック調や叙情的な曲が増え、メタルと言うよりは壮大なロックオペラを聴いているような雰囲気と感じましたが、それでも随所で聞かせるメタルや妖しさはさすがです。
2022年2月
2月に良く聴いたアルバムです。今月は国内アーティストでは宇多田ヒカルを、海外アーティストではKorn、Mitski、Slash、Alicia Keys、Mary J. Blige、Walker Hayes、John Mellencamp、Jason Mrazの最新盤と映画「Encanto」のサントラ盤の計10枚を購入しました。
今月一番良く聴いたのは、宇多田ヒカルの3年8ヶ月ぶりの通算8枚目となるオリジナルアルバム「BADモード」でした。ドラマやアニメ、映画、CM等のタイアップソングが8曲あり、本アルバムで初めて耳にする曲は4曲ほどのようですが、個人的にはテレビ等はほとんど見ないのでほぼ全曲新鮮な思いで聴くことが出来ました。従来路線の曲もあるが、エレクトロ風の曲が多いなど全体的にかなり雰囲気が変わっていて、中にはEDMっぽいビートが強調された曲もあり少しびっくりでしたが、でもそんな変化を楽しめるアルバムだと思います。
二番目に良く聴いたのは、ニューメタルバンド、Kornの3年ぶり通算14枚目となるニューアルバム「Requiem」でした。そのダークで陰鬱な雰囲気が以前はあまり好きになれませんでしたが、最近の数枚のアルバムを聞いて慣れてきたせいか、今作もそれほど違和感なく聞けるようになりましきた(^^;。今まで以上にメロディアスな曲が多く、聞きやすいアルバムだと思います。
三番目に良く聴いたのは、NYを拠点として活動している日系アメリカ人のシンガーソングライター、Mitski(本名はMitski Miyawaki)の6枚目となるアルバム「Laurel Hell」でした。彼女のことはほとんど知らなかったのですが、本アルバムが全米アルバムチャートで5位に入ったことでがぜん興味が湧き、アルバムを購入してみました。両親は父がアメリカ人、母が日本人で、日本の三重県に生まれたとのこと。母国語も日本語と言うことで、日本人のアーティストと言っても良い感じだが、アメリカ国籍でもあり、また全曲英語であちらをベースに活動しているので、やはり海外アーティストとなるのかな。ゆったりした曲からダンサブルな曲までバラエティに富んでいますが、全体を通して彼女の独特な雰囲気を感じます。
2022年1月
1月に良く聴いたアルバムです。今月は国内アーティストでは佐野元春の2004年リリースの「VISITORS 20th Anniversary Edition」を、海外アーティストではSkillet、Battle Beast、Bo Burnham、The Lumineers、Young Thugの最新盤、の計6枚を購入しました。
今月一番良く聴いたのは、テネシー州出身の男女2名づつの4人組メタルロックバンド、Skilletの2年ぶりとなる通算11枚目のオリジナルアルバム「Dominion」でした。男女のウインヴォーカルが特徴的な彼らですが、以前に比べるとスローテンポの曲が増えたような気もしますが、でもがつんとくるヘヴィーな曲も多く、時にミクスチャー的な展開もあって楽しめる1枚となっています。
二番目に良く聴いたのは、フィンランドのヘヴィメタルバンド、Battle Beastの3年ぶり通算6枚目となる「Circus of Doom」でした。80年代を思わせるキャッチーなメロディーにストリングスを多用したシンフォニックロック、そして何より女性ヴォーカル、ノーラ・ロウヒモの驚異的なヴォーカルが印象的な彼らですが、今作も前作、前々作の路線を引き継いでさらに充実したアルバムに仕上がっていると感じます。文句なしに楽しめる1枚。
三番目に良く聴いたのは、マルチクリエイター、Bo Burnham(ボー・バーナム)のフルアルバムとしては3枚目となる「Inside (The Songs)」でした。彼のことはほとんど知らなかったのですが、YouTubeでブラックジョーク的な歌を弾き語りで歌うミュージカルコメディアンとしてキャリアをスタートして人気を博し、その後本作を含め3枚のフルアルバムをリリース。さらに俳優や映画監督として活躍するなどマルチクリエイターとしての才能を開花させているとのことのようです。本アルバムを視聴してみて、コメディタッチながら良質なピアノポップナンバーが主体であり(歌詞は多分ジョーク的な内容が多いのかも知れませんが)、聞いていてとても楽しかったのでアルバムも購入してみました。このクォリティならコメディの要素を無くしてもシンガーソングライターとしても本格勝負できるのではないだろうか。