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八ヶ岳天狗岳テレマーク(2012年3月)

日にち:2012年3月3日

場所:長野県八ヶ岳

コース:渋ノ湯→黒百合ヒュッテ→東天狗岳→西天狗岳→天狗の奥庭→黒百合ヒュッテ→渋ノ湯

天気:晴れ一時ガス

そろそろ八ヶ岳の稜線にも滑るに十分なほど積雪があるだろうと期待して、今シーズン初めてとなる天狗岳のバックカントリー(テレマークスキー)に出かけてきました。前日にも降雪があったことからさらさらパウダーを滑ることが出来るのではとも期待していたのですが、実際には暖かい陽気のせいですっかり春の雪となり、重め&表面クラストの雪になってしまっていたのは残念でしたが、でも予定通り西天狗岳の山頂から滑り降りることが出来、満足度は高いものとなりました。

自宅を6時20分に出発し、渋ノ湯を目指します。そして渋ノ湯の駐車場に7時に到着。

空はどんよりと曇っています。ただ今日は徐々に高気圧に覆われて天気の回復は間違いないでしょうということで、上での快晴を期待して7時5分、歩き始めます。スキーはザックに付けたままで、アイゼンも必要になったら付ける予定でしたが、結局黒百合ヒュッテまで坪足で登れてしまいました。
最初は思ったより雪は少なめです。最近の降雨で雪は溶けてしまったのでしょうか。

それでも登るに従って雪は増えていき、おまけに徐々に青空が広がって来たのでした(^^)。
それにしても登っていてもとにかく暑く、上着も帽子もすぐに仕舞ってしまいました。4月か5月の頃のようです。


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9時7分、黒百合ヒュッテに到着。快晴無風の最高の天気になりました。

ヒュッテ前の斜面の様子。雪の状態は良いようないまいちのような、よく分かりません。


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この先の斜面では絶対にアイゼンは必要になりますので、ここでアイゼンを付けて上着も着て、歩き出します。この辺り、坪足では膝くらいまで沈むほどで、最近の降雪が多かったことが分かりますが、たださらさら感はありません。はっきり言って重いです。


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9時30分、中山峠を通過。

今回は周りの木々が皆真っ白で、本当にきれいでした。


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滑る予定の西天狗も上の方はたっぷりと積もっているように見えます。またその後で滑る予定の東天狗の北斜面も、なんとか滑れる程度の積雪はありそうでほっとします。


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遠くですが、かすんでよく分かりません。本当にまるで春のようです。なお朝のうちは雲海が広がっていましたが、時間と共に無くなっていきました。


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最初の急斜面の登り。最初にトレースを付けてくれた方に感謝です。太ももラッセルだったと思います。

この先、稜線に近くなると雪は飛ばされて堅い下地が出てくるようになり、アイゼンを効かせて注意しながら登っていきます。

北の方はなんとか蓼科山までは見えています。ただいつの間にかガスが湧いてかかり始めています。


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西天狗岳とコルから北に続く斜面の様子。


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鎖場はすっかり雪に埋もれています。ただ雪が堅めで少し登るのに苦労しました。


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山頂近くの岩場で夏道と違うルートにトレースが付けられていて降りるのが容易でなく、道を探してうろうろしてしまいました。


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10時56分、東天狗岳山頂に到着。

さすがに稜線は無風という事はなく風はありましたが、でも冬としては弱風で山頂で景色を眺めていても凍えると言うことはありませんでした。
遠くはかすんでよく見えないのが残念ですが、でも御嶽山、乗鞍岳、北アルプス槍穂高、浅間山などは霞の上にちょこんと真っ白なピークが見えていました。ではここからの展望をご紹介。八ヶ岳方面から右回りで。


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南アルプスをズーム。


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山頂直下の南側斜面の様子。今回雪が多ければこちら側も滑ってみようかなと思っていたのですが、積雪が少ないため、諦めました。


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西天狗岳は滑るに問題ない積雪です(^^)。あとは雪崩だけが気がかりですが(^^;。


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北西側は遠くはかすんでよく分かりません。かすかに北アルプス槍穂高あたりは確認することが出来ました。


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蓼科山をズーム。


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休憩後11時10分、西天狗岳目指して下り始めます。


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膝程度まで沈んだトレースをたどっていきますが、場所によっては太ももまで埋まってしまうこともあって苦労しました。相変わらず雪は重く、さらさら感はありません(^^;。

西天狗岳東側斜面の様子。良い感じには見えるんですが(^^;。


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先ほど登った東天狗岳を振り返ります。


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11時34分、西天狗岳山頂に到着。山頂はすっかり雪で覆われ、山頂の標識が40cmほど顔を出しているだけでした。ちなみに昨年4月に来た時はこの標識も雪で埋まって見えませんでした。


ではこちらからの展望を八ヶ岳方面からご紹介。


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硫黄岳、横岳をズーム。


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赤岳をズーム。


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阿弥陀岳をズーム。


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中央アルプスをズーム。


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御嶽山をズーム。


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山頂でのんびりとお昼にし、それから滑る準備をします。山頂にいた方全員から注目されました(^^;。
では12時ちょうど、東側斜面に向けて滑り始めます。


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稜線近くはパックパウダーという感じで、もなか感はそれほどありませんでした。雪の状態は安定している感じです。
最初は雪崩を気にしておそるおそるでしたが、でも昨年の時に比べると明らかに積雪量は少なく、斜面の途中にところどころ低木が顔を出していますので、この先もまあ大丈夫でしょうと言うことで、そのまま滑り降りることにします。


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斜度が急になると日射のせいで表面が軽くもなか気味になりましたが、でも斜度がありますので滑っていてそれほど引っかかる感じはなく、楽しく滑ることが出来ました。


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では続いて西天狗と東天狗の間のコルから北に続くメローな斜面を滑り降ります。


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この頃から時々ガスがかかってくるようになってしまいました。


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こちらの斜面も残念ながらさらさらパウダーではなく、表面もなかの重い雪になってしまっていました。急斜面ではないので、滑っていて少し板が取られ気味でした。


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昨年はもう少し下まで滑り降りれたのですが、この先少し藪が目立つようになりましたので、早めに斜面を右にトラバースしながら滑り降りていきます。
12時35分、天狗の奥庭から東天狗岳に登っていく登山道のあたりに出ることが出来ました。では最後にこの先に広がる東天狗岳北面下部斜面を登り返して滑ってみることにします。ここは新雪が吹きだまりやすい斜面で、今回もまさかのパウダーを期待したのですが残念ながら...。


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13時10分、中山峠からの登山道への合流地点まであと20mという辺りまで登り返しました。
ただその少し前から急に濃いガスにすっぽりと覆われてしまい、待てども待てどもガスが晴れません。少しは見通しが無いと滑りにくいので、ガスが薄くなるのを待ち、13時45分、ガスが薄くなったタイミングで滑り出します。


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積雪はまだ多くありませんが、でも滑るには問題ない量がありました。ただ雪質は期待したパウダーでなく、パックパウダー、軽いもなか、堅めのもなかと目まぐるしく変化しました。おかげで途中で2回ほど前転(^^;。
おまけに滑り終えたとたんに青空が広がりだしたのでした。
ではここからはしばらくアップダウンが続きますので、シールを付けて黒百合ヒュッテの方に進んでいきます。

途中で今滑った斜面と東天狗岳を振り返ります。


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西天狗岳。


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ヒュッテに下るまえにもう一度天狗岳を振り返ります。ちょうど滑っている間だけガスっていたことになりますが、でも時間を考えるとあれ以上待てなかったしなあ。


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もう一度東天狗岳をズーム。


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最後に滑る斜面を見下ろします。


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こちらも上の方は強風パック、下の方は軽いもなかでした。
14時43分、黒百合ヒュッテ前に到着。小屋前には30人以上の登山者が休憩していました。今来たのか、これから帰るのか、それとも今日は小屋泊まりかは分かりませんが。今年は冬に比較的危険が少なく手軽に登れる山として八ヶ岳に多くの人が訪れていると聞いていましたが、この大勢の人を見てそれを実感しました。

ここからはスキーをザックに付け、歩いて登山道を下ります。14時48分、黒百合ヒュッテを出発し、あっという間に15時45分、渋ノ湯の駐車場に到着。

なお昨年4月に来た時の様子は以下。天気、展望、雪共に最高でした。
Fujimori World : 趣味の部屋 : 八ヶ岳天狗岳テレマーク 2011年4月