日にち:2010年11月27日
場所:長野県北アルプス
コース:扇沢→針ノ木雪渓→ヤマクボ沢→ヤマクボのコル→同じルートを滑って下る
天気:晴れ時々曇り
今年は雪がまだ少なめということで、今シーズン最初のバックカントリーをどこに出かけようか迷っていたのですが、扇沢へ入れるのは今月末までと聞き、それならぜひ入れるうちに一度針ノ木岳に登ってみようと思い、出かけてきました。
前夜にある程度の新雪が降ったことを期待していたのですが、残念ながらさらさらのパウダーはヤマクボ沢にはあまりありませんでした。もしかしたら針ノ木峠の方の斜面は良かったんだろうか...。(針ノ木峠の斜面は陽がほとんど当たらないため、雪のコンディションが良いことが多いようです)
朝5時5分に自宅を出発し、扇沢の駐車場を目指します。6時35分、扇沢の駐車場に到着。車がいっぱいかなと思っていたのですが、無料駐車場もまだ半分ほどしか埋まっていませんでした。
準備をして夏道登山道の方に向かいます。
6時52分、夏道登山道を歩き始めます。この辺りは雪は全くありません。
この時間は山にガスがかかっていましたが、朝日を浴びた山々がだんだんと見えるようになってきました。
途中から夏道登山道でなく河原の作業道に進みます。しばらくは雪がありませんでしたが、間もなく雪が出てきました。
最近このコースを歩いたトレースがはっきりと付いていますので、それほど迷うことなく進むことが出来ましたが、しいて言えばはしごを外された後のよじ登り1ヶ所と川の渡渉の2ヶ所が注意ポイントです。次の写真はそのよじ登りの場所。
この先しばらく河原を進みますが、トレースは藪の中を進んでいき、大丈夫かなと少し心配になり始めましたが、すぐに歩きやすい道になりました。
最初の川の渡渉個所。ここは特に問題ありません。
ガスがだんだん薄くなって山がきれいに見えるようになってきました。
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正面に目指す針ノ木岳が見えてきました。
針ノ木岳をズーム。
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2番目の渡渉個所。ここは石の上が凍っていてちょっと滑りやすかったです。
雪も増えてきましたので、この少し手前からスキー+シールで歩き始めました。
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雪がまだ多くないのでデブリはまだ無いだろうと思っていたのですが、途中に1個所小さいデブリが出ていました。
今年春の雪渓がまだかなり残っていました。
のどの部分を通過しますが、ここは狭くかつ急斜面ということで、この手前で念のためにスキーアイゼンを装着しました。
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のどを過ぎてしばらくすると沢も完全に埋まり、斜面が広くなります。
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10時23分、ヤマクボ沢と針ノ木峠の分岐に到着。
次の写真はヤマクボ沢方面。数人ほど先行していると思われるスキーのトレースをたどって、私もヤマクボ沢の方に向かいます。
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針ノ木岳をズーム。
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爺ヶ岳をズーム。
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鹿島槍をズーム。
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この先はかなりな急登となるのですが、表面に5cmから10cmほどのパウダー、下が堅めのもなかという斜面が続き、スキーアイゼンもシールも効きにくく、苦労しながら登っていきます。ただ方向転換の際に一瞬油断してしまい、スキーが下にずり落ち始め、慌ててスキーのエッジやアイゼンを斜面に立てて停めようとしたのですが、スキーが下の固い層まで届かずにずりずりと20mほどずり落ちてしまったのでした(^^;。
この斜面をその後もスキーで上がるのは少し怖くなり、スキーはザックに付けてツボ足(+アイゼン)で登ることにしたのですが、少し登ると下まで柔らかい雪の部分が出てきて腰までのラッセルとなり、しばらくもがくも結局ギブアップ。そこで再びスキーに切り替えて登って行きました。こんな感じで今回はここで30分以上時間を浪費してしまいました。
またそうしているうちに、先ほどまで快晴だった空にいきなり灰色の雲が一面に流れてきて、ああ、今日は天気もハズレだったかとがっかりしたのですが、すぐにまた青空が広がってきてほっとしました。
やっとの思いで12時30分、ヤマクボカールの台地に到着。すでに太陽も針ノ木岳の向こうに隠れようとしています(^^;。
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再び鹿島槍をズーム。
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ここで今日初めての休憩をとり、のんびりとお昼とします。
なおもうこの時間では針ノ木岳山頂は難しいため、とりあえず針ノ木岳とスバリ岳の間のコル(ヤマクボのコル)まで登ってみることにして、12時50分、再び歩き始めます。
13時19分、コルに到着。さすがに稜線上は強めの風が吹いています。ここで休憩する気にはなれませんので、写真だけ撮ったら滑る準備をして滑降開始としましょう。
ではここからの展望を針ノ木岳から左回りでご紹介。
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爺ヶ岳をズーム。
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立山!。
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立山剣岳をズーム。
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滑る準備をして13時35分、この斜面を滑り始めます。
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柔らかめのもなかですがそれほど板も引っかからずに、今シーズン初めての滑りの割にはまあまあ滑ることが出来ました。
続いて登る時に目を付けていた針ノ木岳よりのノートラックバーンに向かいます。ただ先ほどの滑りだけで既に太ももの筋肉が悲鳴を上げていましたので(^^;、滑る前にしばし休憩をとりました。
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こちらは残念ながら堅めのもなか雪でした。負けないようにしっかりとターンしていきます。(と言いつつも何回かこけました(^^;)
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相変わらずもなか雪バーンが続きます。(表面に5cmから10cmほどパウダーがのっている部分もあるのですが、結局その下のもなか雪で板が取られますので、実質的にはもなか雪を滑っているのと変わらないです。
ただ次の写真の斜面は珍しく15cmほど柔らかい雪がたまっていました(^^)。パウダーはなんて気持ち良いんだろう。
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後半は針ノ木雪渓を下っていきますが、既に10人ほどのスキーヤーが滑り降りた後で荒れたゲレンデを滑っている感じです。ま、ここはいつも消化試合ですから。
沢を渡渉する場所までスキーで下り、そこからは歩いて下りました。16時ちょうど扇沢到着。