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乗鞍テレマーク(2008年5月)

日にち:2008年5月16日

場所:岐阜県/長野県 乗鞍高原

コース:畳平→肩の小屋→剣ヶ峰→乗鞍大雪渓→朝日岳→畳平

天気:晴れ

一昨日に上の方で降った雪のために、岐阜県側から畳平に登る乗鞍スカイラインのバス運行開始が、当初予定の15日から16日に延期されたということを聞き、これなら新雪(さすがにパウダーまでは期待していません(^^;)を滑ることが出来そうだということで、天気予報で快晴のこの日、午前中だけ乗鞍に出かけてきました。
なおこの前の日曜日にも乗鞍に来ているのですが、その際にはツアーコースから位ヶ原へ上がる斜面で雪崩を起こしてしまい、そのときはそこで引き返しましたので、今回はそのときのリベンジでもありました。さすがに今回も一昨日か昨日起きたと見られる雪崩の跡をあちこちで見かけましたが、今日は雪はすっかり落ち着いて滑りやすい雪になっていました。その新雪のせいで乗鞍も真っ白になり、景色を見ているだけだとまるで3月頃に登っているかのような雰囲気でした。

朝4時45分に自宅を出て岐阜県側のほおのき平の駐車場に向かいます。6時55分の始発のバスに乗るためですが、6時20分には駐車場に着いてしまいました。なお午後には仕事があったため、畳平11:50発のバスに乗る予定でしたが、乗り遅れてしまい(^^;、12:50のバスに乗って戻ってきました。12:20のバスがあるかなと思っていたのですが、この日はその時刻のバスは運行されませんでした。

ほおのき平から畳平までの料金は往復で2000円です。さすがに平日ということもあって、始発のバスに乗ったのは10人ほどでした。バックカントリーの人は私を含め2人のみでした。残りの人も皆登山者の様です。あれ?、少ないなあと思ったのですが、位ヶ原山荘の方からもバックカントリースキーヤーが何人も登ってきていました。
畳平から剣ヶ峰まで登るのに比べますと、位ヶ原山荘からだと30分ほど余分に時間がかかってしまいますが、ただ畳平から来た場合、戻るときに登り返しがあるのを考えると、最後は長い距離を滑り降りて終了できる位ヶ原山荘経由の方がバックカントリー向きかなと感じました。ただ最初にピークの立ちたいならば、やはり畳平からかなあ。
天気ですが、朝のうちは実によい天気でした。ただ乗鞍岳に登り始めた頃から急にガスがわいてきてがっかりでしたが、私が山頂から滑り出した頃から急速に再びガスが晴れ(^^)、私が乗鞍を去ろうとした頃から再びガスがかかってきてしまいました。
次の写真はバスの中から取った写真です。途中の雪の壁は見事でした。

畳平には7時35分に到着しました。まだこの時間は一般の観光客はいませんでしたが、お昼にここに戻ってきたら観光客でにぎわっていました。

この先の道路の状況が分からないので、7時40分、まずはスキーをザックに付けてつぼ足で歩き始めます。まだこの時間は雪はクラスト気味でしたので、つぼ足でもほとんど潜ることなく歩くことが出来ました。

摩利支天岳のコロナ観測所のドームが右側に見えています。

除雪が始まった遊歩道を肩の小屋の方に向けて歩いていきます。

次の写真では、この辺りの吹きだまりの雪の多さがよく分かります。

肩の小屋へ向かう登山道とドームへの分岐点到着、8時8分でした。ここは摩利支天岳の稜線からテレマークで滑り降りる際にドロップポイントにしている場所です。畳平からだとここまでは本当にあっという間です。
なお遊歩道が除雪されているのはここまでで、この先は全く除雪されておらず、急斜面のトラバースが必要となります。朝だと雪がまだクラストしていますので、登山の場合、アイゼン、ピッケルは必需品でしょう。この先の急斜面のトラバースを避けて、ドームの方に直接登っていく登山者もいましたが、もちろんそちらも除雪されておらずトラバースは必要です。ただしそちらの方は足がすくむ様な高度感はないでしょう。

乗鞍岳が正面に見えてきます。一昨日降った雪のために真っ白です。なおこの先ですが、今日のものではない登山者のつぼ足のトレースが一つあったのみでした。


(クリックすると800×600pixelの画像が見られます)


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ここでスキーを付けて斜面をトラバースしていきます。肩の小屋まで緩い下りとなりますのでシールはまだ付けません。ここで私がここで先頭になりました。
ここのトラバースは高度感があって足がすくみます。遊歩道が出ているところに到着してやっとひといきです。


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8時23分、肩の小屋到着。

小休止後、8時27分、朝日岳の方に向かって登り始めます。斜面がまだクラスト気味でしたので、スキーはザックに付けてアイゼンでつぼ足で登っていきます。

ただ残念なことにこの頃から急にガスがかかってきてしまいました。途中から左側にトラバース気味に登っていきます。

上を見ると気持ちよさそうな急斜面が続いています。このあたりは滑ったら気持ちよさそうということで、今回登り返してからこの斜面を滑ってみました。

朝日岳と蚕玉岳の間のルートですが、雪が降った後に滑ったと思われるシュプールがいくつか付いていました。

9時9分、朝日岳と蚕玉岳の間のコルに到着。蚕玉岳山頂まで来ると剣ヶ峰が正面に見えてきます。

剣ヶ峰山頂到着、9時29分でした。今日の一番乗りです(^^)。
そしてこの頃から再びガスが晴れてくる様になりました。

では山頂からの風景をぐるっとご紹介。ただ遠くは残念ながら雲に隠れてしまっています。


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では滑る準備をして9時43分、いよいよ滑降開始。今回はかりかりのアイスバーンでは無く、またほとんどシュプールもついていませんでしたので、山頂直下をそのまま下るコースを滑ることにします。このコースをここから滑るのは初めてです。
なお位ヶ原の方を見ると、位ヶ原山荘の方からと思われるバックカントリースキーヤーが十数名ほど登ってきているのが見えました。


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日差しが強いため、パックスノーの表面がゆるんできているという感じの雪質でした。急斜面ゆえ、スキーで削った雪が雪崩かと思うくらい自分の周りを下に向かって滑り降りていきます。


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左側の巨大な岩場まで来ると、ルートは少し右に曲がってここから急に落ちこんでいきます。左側の岩場を通り過ぎるまでがこのルートの核心部です。コースは狭くなり、またところどころに岩も顔を出しています。
ただし今回は雪の状態が良かったため、滑っていて滑落の危険は感じませんでした。雪崩は...、まあこれだけパックされていれば表層雪崩の可能性は低いと感じました。


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先ほどの岩場の間を抜けると、やっと広いバーンとなります。この先は少しスピードを出してかっとんでいきます(^^)。


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先ほどまで左側に見えていた巨大な岩場が上に見える様になると、斜度もゆるんできます。さて登り返しをどこからしようかと思っていたのですが、この先もノートラックの気持ち良いバーンが続いていたため、思わずかなり下の方まで滑り降りてしまいました。(おかげで畳平のバスに乗り遅れてしまいました(^^;)


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10時2分、ではこの辺りから登り返しましょう。
ところで蚕玉岳と剣ヶ峰の間のコースですが、下から見ると比較的規模の大きな雪崩の跡が見えました。おそらく一昨日か昨日に起きたものと思われます。やはりこの時期の降雪直後の新雪には要注意です。


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朝日岳に向けて登り返します。意外なほどシールが良く効いてこの斜面を直登出来ました。

剣ヶ峰直下のルートを滑った私のシュプールがよく見えます(^^)。その手前は雪崩れの跡。


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朝日岳ピークまであと少し。ちなみに朝日岳はピークから滑る人はほとんどいない様で、まだノートラックです。私が最初に滑りましょう(^^)。

11時6分、朝日岳山頂到着。畳平発11:50のバスに乗る予定でしたので、もうあまり時間がないため、さっさと準備して下ります。
なお肩の小屋の方に直接下る斜面も見てみたのですが、やはり登るときに決めておいた東側の斜面を滑ることにしました。


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念のために下をトラバースしていた人が通り過ぎるのを待ってから、11時12分、ここから滑降開始。


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雪は剣ヶ峰の時に比べるとずいぶんとゆるんできています。こちらはパックスノーと言うよりもざらめという感じです。


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ではこの辺りから肩の小屋の方に向かってトラバースしていきます。

肩の小屋から先はスキーにシールを付けて朝来たルートを逆にたどっていきます。途中で乗鞍を振り返ると私の滑ったシュプールがきれいに見えていましたので、思わずズームでぱちり。滑ったのは青い部分です。


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ただ肩の小屋からの登り返しに思った以上に時間がかかってしまい、結局畳平に着く手前で下っていくバスを見送ることになってしまいました。ああ、残念。またてっきり12:20のバスもあると思っていたのですが、残念ながらこの日は次は12:50でした。なおバス乗り場には11:50のバスに乗れなかったという人が何人かいました。どうやら11:50のバスは満席になってしまい、乗れない人が何人かいたようです。
12:30を過ぎるとバス乗り場には長い列が出来ていました。