日にち:2001年11月2日〜4日
場所:栃木県那珂川(烏山町八溝大橋→茨城県御前山村)
2001年秋のカヌーツーリングとして、11月2日〜4日の2泊3日で那珂川に行って来ました。那珂川は栃木県から茨城県の水戸にかけて流れる清流で、関東のカヌーツーリングゲレンデとして有名ですが、私は今回が初めてとなります。
参加したメンバーは私とI夫妻の3名です。
1日目、朝6時半過ぎに車で出発。今日は朝から良い天気です。
目指すは栃木県の烏山町。距離としては約300kmですが、うち高速を使えるのは100kmほどしかなくて、残りの200kmは一般国道等を走る事となり、なかなかハードなドライブでした(^^;
茅野から佐久へ抜けて、佐久から上信越自動車道にのり、関越自動車道路の高崎JCT経由北関東自動車道の伊勢崎で降り、 そこからR50をひたすら東に走って途中からR294を北上し、やっと烏山町に到着。時刻は午後1時半頃でした。
既にI夫妻は境橋の近くの川沿いのキャンプ地でキャンプの用意をしつつ待っていました。 今夜はここでキャンプする予定です。この場所はトイレも水場もあってしかも無料で利用出来るとあって、私たち以外にもカヌーでキャンプしに来ているグループとか、昼間だけバーベキューをしに来ているグループもいて、結構人気のポイントみたいです。
さて今日はもう時間も遅くなりましたので、キャンプ地の上流11kmほどにある八溝大橋からキャンプ地までを下る事に決定。カヌーを1台の車に積み替えて上流に向かいます。
なお今回のコースですが、I夫妻が事前に下見をしてくれていまして、ヤナとか堰堤とかの危険箇所や通れるコースのチェックが出来ていましたので、ずいぶんと助かりました。I夫妻に感謝です。瀬の音がする度に船からおりて下見をしていたら、暗くなる前に着けなかったかもしれません(^^;
八溝大橋に着いて早速出発の準備をします。が、キャンプ道具はすべて下流に置いてきてありますので、準備もいたってシンプルです。
フネですが、私は一人乗りのショートなシーカヤックのスペクトラム、I夫妻はコールマンのカナディアンです。
水はちょっと冷たいですが、でも今日は晴れて気温も高かったので、手を水に入れても寒いと言う事はありませんでした。
午後2時半出発。
それにしても那珂川の水はきれいでびっくりしました。常に川底がフネの上から見えていました。良い川です。
この辺りは平野部を流れていきますので、周りは結構開けているのですが、それでも時々上の写真の様な山に囲まれた場所もあります。しばらくは特に大きな瀬とか障害物もなく、おだやかに流れていきます。
ただ烏山から上流側はヤナとか堰堤とか障害物がいくつもあって、のんびり出来たのもつかの間、これから頻繁に瀬の音を聴く事になります。ヤナによっては真ん中が切れて通れる様になっているものもあって、白旗が2本立っているのが見えればその間が通れるコースと言う事になる様です。
次は富谷橋と興野大橋の真ん中辺にある矢沢観光ヤナで、下流に向かって右側にヤナがあり左側が通れます。(写真は下流から撮っています)
興野大橋を過ぎると古い堰堤が川幅いっぱいにある所があります。左ぎりぎりが幅2mほど切れて通れるようになっていましたが、水量によってはポーテージが必要かも?(写真は下流から撮っています)
午後4時も過ぎ、だんだんと暗くなってきた頃、やっと境橋が見えてきました。
ただしキャンプ地の川原に着く手前にちょっとした快適な瀬があります。
ここを下ってすぐ上陸です。
それにしても11月はあっと言う間に暗くなります。午後6時にはもうすっかり真っ暗です。とりあえずたき火をしながらビール片手にくつろぐ私(^^)
もっとも1日目は夜になっても全然寒くなくて、たき火もいらないほどでした。ただ夕方から雲が広がって、すっかり曇り空となってしまいました。天気予報によれば明日は夕方から雨とか...。
出発する前は3日間とも雨マークは無かったのに、なんて事だ!
さて 一夜明けて2日目。やはり今日は曇り空です。気温はまだ寒いというほどではありません。
とりあえずキャンプ地の様子をご紹介。広い芝生?の上の快適なキャンプです。 他にテントは2つ3つ。皆カヌーです。
今日下る予定のコースはここから県境の新那珂川橋の下流3kmほどの川原までの約24km。キャンプ場所を移動するかどうかも検討したのですが、今夜は雨っぽいので、このままこの場所に戻ってきてキャンプする事に決定。
いったん下流の川原まで車を置きに行き、11時過ぎにやっと出発。
ちなみに 今日下るコースが那珂川で一番人気の高いコースです。
下の写真はその出発時のもの。水のきれいさも分かるでしょうか。
境橋からしばらくは川は渓谷地帯を流れていきます。
すぐヤナがありますが、ここも左側が切れて問題なく通れます。
最近出来た烏山大橋が見えてくると周りがひらけ、しばらくは平野部をゆったりと流れていきます。
この橋を過ぎると川は左右に分かれ、私たちは右側を行ってみたのですが、最後に高さ2mほどの堰堤があって、今回唯一のポーテージ箇所となりました(^^;
また途中、川の砂利をさらっている所があって、そこに水面から1m弱の高さにロープが渡してありましたので、気づくのが遅れるとちょっと危ないかもしれません。下る方は注意してください。
そうそう、那珂川は釣り人が多い川でもあり、今回も途中で釣り人をかなり見かけました。カヌーも多いですから、釣り人もそれなりに分かってくれているとは思いますが、でも釣り糸には十分注意しましょう。
さて、荒川が合流した辺りから川はだんだんと渓谷地帯にはいっていきます。
アウトコースと水面下にテトラがあるというテトラの瀬が心配でしたが、今回はどこなのか気づかないうちに通り過ぎてしまったようです。
出発してもう1時間以上経ちましたので、おなかもぺこぺこです。岸に上陸して昼食にします。
1時間の休憩の後、ふたたび出発。
ここから新那珂川橋までの間はずーっと渓谷地帯で周りに人工物は無くなります。特に目立った瀬も無く、周りの景色を楽しみながら本当にのんびりと下れるところです。
途中に一箇所だけ、大瀬観光ヤナがありますが、ここも左側が切れていて問題なく通れます。
下の写真の大瀬橋が見えてきたら、早めにコースを左にとりましょう。
なお大瀬観光ヤナの所には売店もトイレもありますので、休憩にはちょうど良いポイントです。
ヤナの所を通りながら撮った写真が以下。右岸です。
ここを過ぎた辺りからでしょうか。とうとう空からぽつぽつと雨が降り出してしまいました。
さすがに11月と言う事で、冷たい雨に打たれていると半袖のウエットスーツを着ていても結構冷えてきてしまい、最後は相当寒かったです。
新那珂川橋を過ぎたちょっと先で 左岸に上陸。そこにある「なかのや」に行き、鮎の塩焼きを買って食べました。この「なかのや」さんは結構有名みたいで、カヌーの本にも紹介されていました。
車の停めてある川原に着いたのはもう暗くなりかけた午後4時半頃でした。最後、 寒さもあってちょっとこたえました(^^;
帰り、再び「なかのや」さんに寄り、今夜のメインディッシュとして那珂川のサケを買いました。
それにしても今日の雨は風を伴ってかなり降り、タープを張っていてもかっぱを羽織っていないとぬれてしまうほどでした。 おまけにかなり冷え込んできていまして、たき火とバーベキューの炭の火が実にありがたかったです。
雨は夜半過ぎまで強く降っていた様です。(「様です」というのは、私はすっかり寝込んでしまっていて気づかなかった(^^;)
3日目の朝、目が覚めるともうすっかり快晴の青空が広がっていました。良かった良かった。
さっそく朝食後、陽に当たりながらビールをいただく私。
3日目ですが、快晴なのですが風がだんだんと強くなってきてちょっと寒かったことと、あと時間的な制約もあって、カヌーはせずに午前中はのんびりとして、午後撤収して帰ることにしました。
ちなみに帰りですが、白樺湖の峠を通る時、気温がマイナス3度と表示が出ていました。一歩一歩冬が近づいてきているようです。