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  • MacOS Xへの移行

    【MacOS X 10.1.2→10.2】 2002/10/11

  • 1. MacOS Xへの移行の理由
    MacOS Xがリリースされてずいぶん経ちますが、私もやっと重い腰を上げて自分の環境を本格的にMacOS Xへ移行してみることにしてみました。
    正直言って、自分だけでMacを使っている分には今までのMacOS 9.1で全然困らないのですが(と言うより今まで使っていたMacがOS Xはインストールできない機種だった為に、OS Xを使おうと思っても使えなかったという現実もありました)、お客さんよりMacOS Xでのトラブル等について質問される事もあったりして、そろそろ知らないでは済まされなくなってきたなあというのを強く感じてきた事と、PowerMacintosh G4 800MHzの再生品がアップルストアで安価に限定発売されたのを見つけて、思わず衝動的に購入してしまったことから、これを機会に自分の環境を全面的にMacOS Xに移行してみることにしてみたものです。

    2. MacOS 10.1.2とデータの移動
    さてPowerMacintosh G4/800が手元に届きましたので、電源を入れて使用感を味わってみます。ちなみにこのモデルのプレインストールOSはMacOS 10.1.2と9.2.2で、デフォールトの起動OSは10.1.2となっています。今まで自分が使ってきたマシンがPerforma6420という数世代前のモデルだったこともあって比較するまでも無いのですが、実に動きがスムーズでこの点は大満足です。メモリも増設して512MBにしてありますので、今までのようなメモリ不足に悩むことも無くなりそうです。
    MacOS Xも噂で聞いていたほど動作がとろくないので一安心でした。でもそうは言ってもMacOS X、G4 400MHz位のパワーが無いと苦しそうだなと言う雰囲気はありました。

    早速、ここ数ヶ月ほどMacOS X移行を前提にバージョンアップしておいたアプリケーションをどさっとインストールしてみます。Photoshop 7、Illustrator 10、PageMaker 7、Acrobat 5、Flash NX、Dreamweaver NX、Fireworks NX、ATOK 15、Norton System Works 2、Office:mac v.X、ファイルメーカPro 6、宛名職人 10など。
    これらは私が普段メインで使っているソフト群ですが、さすがにほとんどがMacOS Xネイティブ対応済みですので、スムーズにMacOS Xへ移行が出来ます。

    次にこの新しいMacに、以前使っていたPerforma6420からデータやアプリなど必要なものを移さなくてはいけません。データは主にPerforma6420の外付けSCSI HDDにありましたので、まずそのHDDをそのままG4 Macに接続してデータをコピーしてみることにしてみました。もちろんG4 MacにはSCSIポートが無いために、SCSI-USB変換アダプタ(ロジテック LUB-SC2)を介して接続してみました。
    ところがUSB経由でそのHDDを認識は出来たのですが、コピーしようとするとエラーがでてしまい、いろいろいじっていたらとうとうHDDが認識できなくなってしまったのです(マウントしようとすると初期化しますかと聞かれる状態)。このときはHDDのデータが全部飛んでしまったかとかなり焦りました。
    G4 Macでは認識できなくなった外付けHDDですが、Performa6420につなぎなおしたら何事もなかったかのようにちゃんと認識できたのでほっとしました。結局、SCSI-USB変換アダプタ経由でのデータ転送は動作不安定につき諦めて、ネットワーク経由でのデータ転送に切り替え、待つこと数時間。なんとか必要なデータ等はG4 Macに転送することが出来ました。
    ちなみに LUB-SC2ですが、MacOS 9だと複数のSCSI機器を接続できるのですが、MacOS Xだと1台しか接続できないことが分かり、この点はちょっとがっかりでした。

    MacOS Xのデスクトップの大きな特徴でもあるドックですが、確かに凝っていておもしろいのですが、今までのMacで使っていたDragThingというランチャーに比べるとどうもいまいちでしたので、結局DragThingの最新版4.5.1をダウンロードして組み込み、こちらをメインのランチャーとして使うことにしてみました。ゴミ箱を今までみたいにデスクトップに出してもくれますし(^^)。
    あと必要なユーティリティとして、エディタはJedit 4を、ノートユーティリティはNewNOTEPAD Proをダウンロードしてインストールしました。これらは以前から私の環境になくてはならぬソフトとして活躍してくれていまして、いずれも最新版はMacOS Xネイティブ対応しています。

    3. 周辺機器対応
    さてアプリケーションはほぼMacOS Xへの移行が完了出来たのですが、次の大きな問題が周辺機器対応でした。たぶん仕事でMacをお使いの方がMacOS Xへの移行を検討される際にもっとも大きな問題となりそうなのが、この周辺機器の対応の問題です。
    たとえば私が使っているエプソンのレーザプリンタやインクジェットプリンタ、PSソフトリッパー、キヤノンのスキャナはいずれもMacOS Xネイティブ対応のドライバがリリースされていないのです。事前にこの辺は調査して分かってはいた事なのですが、それにしてもあんまりじゃあありませんか。とにかく周辺機器のメーカにはもう一頑張りをお願いしたいところです。
    こんな状態のまま、来年にはMacOS Xしか起動できないMacが出てくるとなると、自分で自分の首を絞めてしまう事態になりかねません(^^;。

    とりあえずエプソンのレーザプリンタLP-8300S(LocalTalk用カード内蔵)はLocalTalk-Ether変換アダプタのネットワーク経由でClassicモード(言ってみればMacOS X上でMacOS 9.2対応のソフトを動かすモード)のセレクタで認識することが出来ましたので、印刷が必要なものはXネイティブでなくClassicで使うことにしました。
    同じくエプソンのA2 インクジェットプリンタMJ-8000Cですが、こちらは今までシリアルポート接続していた関係で、シリアルポートの無いG4 Macには簡単には接続できません。プリンタ内蔵のEtherカードを買うか迷ったのですが、とりあえずシリアル -USB変換アダプタを買ってみて、それでチャレンジしてみることにしてみました。(まだそのアダプタが手元に届いていないので、こちらは後日報告といたします)
    キヤノンのスキャナがUSB-SCSI変換アダプタ経由で使えるかどうかも、またIBM WorkPad c3のシリアル接続のクレイドルをシリアル -USB変換アダプタ経由で認識できるかも、後日報告と言うことで。

    なんとか仕事用の印刷物は持っていたレーザプリンタでClassicから出力できるめどが立ったのですが、次の問題はFAX送信です。今まで仕事のFAXはMacから直接送信していて評判が良かったので、是非ともそれは新しいMacでも継続したかったのですが、これは私の調査不足でもあったのですが、なんとG4 Macに標準添付のFAXソフトFaxSTF 6はXネイティブではなく、かつClassicモードでは使えないと言うことが判明し、かなりなショックを受けました。FAX送信するためにはいったんMacをMacOS 9で再起動しないといけないのです。これでは使えないではないか!
    そこでいろいろ調べてみた結果、どうやらFaxSTF XというバージョンがXネイティブ対応しているらしいと言うことが判明しました。が、FaxSTF Xは英語版のみで国内サポートが無く、かつネット上で使えないとのトラブル報告も見かけるなど、どうしようか悩んだのですが、でも実際問題、1日に何度もあるFAX送信毎にMacの再起動はしていられないので、やむを得ず人柱になる覚悟でダウンロードしてゲット。早速インストールしてみました。ダウンロードしたのはMacOS 10.1.5までの対応のFAXstf X 10.0.5です。
    FAXstf X 10.0.5ですが、インストーラを立ち上げてみたらメニューは全部日本語で、おまけにマニュアル類も日本語版が用意されていて、これなら日本語のOSでも使えそうとの予感を感じさせてくれたものの、残念ながら以下の不具合が出て丸1日いろいろいじったのですがギブアップしてしまいました。

    ・アドレスその他で日本語を使うとエラー
    ・送信時、ダイヤル後相手とのコネクション時に切れてしまう
    ・あちこちいじっていたら、ダイヤル動作をしなくなってしまった(モデムが常に通信中の状態)

    もしかしてMacOS Xをアップデートしたら状況が変わるかもとかすかな期待を持ちつつ、ソフトウェアアップデートでOSを10.1.5にアップデートしてみたのですが、結局状況は変わりませんでした。
    ちなみにMacOS 10.1.5ですが、10.1.2もそんなに使い込んでいたわけではありませんが、何が変わったのかほとんど気づかないほどでした。

    さすがにMacOS Xをメインで使い出すと、印刷するときはClassicモードでMacOS 9用のアプリを使わなくてはいけないと言うのが相当に煩わしくなり、とうとう一時しのぎとしてXネイティブのドライバがリリースされているキヤノンのA4インクジェットPIXUS 550iを買ってしまったのでした。

    4. MacOS 10.2へ
    FAX送信が最重要課題となった今、次にしてみることはMacOS Xを10.1.5から10.2へアップデートしてみることでした。FaxSTF Xは、10.1.5までの対応バージョンと10.2対応バージョンはダウンロードするプログラムが異なっていて、新しいバージョンの方だと状況が変わるかもしれないとの大いなる期待を抱かせてくれたためです。
    またすでにMacOS X 10.2のパッケージを購入していたこともあって、個人的にもそろそろ10.2へ移行したいなと思っていたこともありました。(10.2への移行の一番の足かせはNorton System Works 2が10.2上ではいろいろ不具合があったためで、10.2対応のアップデータが10月に出るとされていましたので、そのアップデータのリリースを待っていたと言うのが実情でした)
    なんとかNorton System Worksのアップデータもリリースされましたので、Nortonのアップデート後、いよいよOSの10.2へのアップデートを行うことにしてみました。

    OS 10.2(通称ジャガー)はCD 3枚組の構成で、そのうちインストール関係は2枚となっています。
    上書きインストール(アップデート)を選択してインストールを開始すると、最初インストールにかかる時間が2時間以上と表示されてびっくりするも、結局全部で50分ほどで完了し、無事MacOS 10.2で起動してきてくれました。
    ただ起動時に残念に感じたのは、Macの起動時には過去から今まで常に表示されていたニコニコMacが、単なるシンプルなアップルマークだけになってしまったこと。どうやらこれは今後のアップルの方針のようですが、ちょっとだけ寂しい気持ちになりました。
    10.2を最初に使ってみた感想としては、全体的な動作がわずかに遅くなったような感じを受けましたが、でもネットワークがかなり機能アップしてランデブーは結構使えそうな感じです。またQuartz ExtremeもこのMacではある程度効果が出るはずですが、まだいまいち実感がありません(^^;。

    プリンタ関係はアップデート後もう一度組み込み直す必要がありました。 FaxSTF Xは10.2対応のFAXstf X 10.0.8アップデータをダウンロードしてインストールしてみました。祈るような気持ちでFAX送信を実行してみたところ、なんとこのバージョンでは全く問題なくFAX送信を実行する事が出来ました。
    どうやらMacOS 10.2とFAXstf X 10.0.8という組み合わせは相性が良さそうな感じです。
    以前は問題だった日本語の扱いについてもアドレスで日本語を使ってもエラーにはなりませんでした。ただしちょっとしたことですが、ファイルメーカProの書類をFAXした際に、上の方が若干切れてしまうという現象は確認しました。
    あと私の環境だけかもしれませんが、モデムセンターのモデムの設定で、音量をデフォールトの中から高にした方が動作が安定するような気がしました。
    なおFAX受信ですが、私は受信はするつもりは無いので試してありません。

    5. MacOS Xの感想
    こうして約2週間ほど使ってきたMacOS Xですが、使い勝手は確かにMacOS 9.*と比べるとずいぶんと違いますが、でも操作の違い自体は3日で慣れました。多分Macを使ってきた方なら、ほとんどの方はすぐ慣れるはずです。
    それよりもつくづく感じたのはBSDを基盤としているその抜群の安定性です。実際に使ってみて、OSまで落ちることはほとんど無くなったのではと感じました。これはMacOS 9の頃には考えられなかった事です。
    ただしシステム・管理面では、MacOS 9の頃とずいぶんと変わりました。使いやすさと使いにくさが変に同居している感じで、この辺はまだ慣れません(^^;。
    自分が作った書類以外は移動したり削除していいものか判断がつかないし、またソフトのインストールはインストーラがついていて便利なのに、アンインストール機能が無いのは変だと感じました。
    とりあえずMacOS Xの第一弾の報告はここまで。また近日中に続きを報告したいと思います。

    6. MacOS Xその後 2002/11/02
    その後の周辺機器等に関する動作確認の続報です。

    【USB直接接続】
     メモリカードリーダ メルコ MCR-U2
      MacOS X:MacOS X用のドライバが無いために使用できず
      Classic:Classicモードでも認識できず
      MacOS 9.2:MacをOS9.2で起動すれば付属のドライバで使用可能

    【ネットワーク接続】
     プリンタ エプソン LP-8300+Lanカード
      MacOS X:現在のところMacOS X用のドライバ無し
      Classic:使用可能(ただしバックグラウンド印刷機能オフ)
      MacOS 9.2:使用可能

    【USB-シリアル変換】KeySpan USA-28X
     Palmクレイドルとの接続 IBM WorkPad c3付属のシリアル接続クレードル
      MacOS X:MacOS X対応Palmデスクトップにて接続OK(ただしKeyspanのPort1だけ)
      Classic:使用できず(もしかするとMacOS X側のKeyspanドライバを外せば使えたのかもしれないが)
      MacOS 9.2:問題なし
     プリンタ エプソン MJ8000C
      MacOS X:現在のところMacOS X用のドライバ無し
      Classic:使用できず(もしかするとMacOS X側のKeyspanドライバを外せば使えたのかもしれないが)
      MacOS 9.2:使用可能(ただしKeyspanのPort1だけ、バックグラウンド印刷オフ)
      携帯ほいほい(携帯電話とシリアルポートを接続してデータ転送するソフト)
      MacoS X:MacOS X用のアプリケーション無し
      Classic:認識せず
      MacOS 9.2:使用可能

    【USB-SCSI変換アダプタ】ロジテック LUB-SC2
    (注意)このアダプタはMacOS XではSCSI機器を複数接続出来るSCSIエミュレーションモードは使用できず、USBディスクモード(1台のみ接続可能で、かつMO、HDDのみ対応)のみ使用可能です。

     MO ロジテック LMO-640E
      MacOS X:USBディスクモードで特にドライバ等組み込むことなく認識
      MacOS 9.2:B's Crewにて問題なく使用可能
     HDD メルコ U-SDAT6.4GB
      MacOS X:USBディスクモードで特にドライバ等組み込むことなく認識
      MacOS 9.2:そのままで認識
     スキャナ アップル Color OneScanner 600/27
      MacOS X:現在のところMacOS X用のドライバ無し
      Classic/MacOS 9.2:ClassicまたはMacOS 9.2のPhotoshopのプラグインにて使用可能
       (OEM元のキヤノンのサイトよりDownloadしたScanExpert 3.0が使えました)

    【USB-ADB変換アダプタ】REUDO USB2ADB
    (注意)このアダプタはMacOS 9.2で起動したときのみしか使えず、Classic/MacOS Xでは駄目でした。またこれをつないでいるとMacOS Xでマウス操作がちょっとおかしくなるため、使わないときははずしておく必要があります。

     QuarkXpressのドングル
     Directorのプロテクタ
     SIIタブレット
      MacoS X:現在のところMacOS X用のドライバ無し
       Classic:いずれも認識できず
      MacOS 9.2:いずれもOK

    7. DVD-R/RWドライブへの交換 2003/5/15
    最近DVDが見られないのはちょっと寂しくなってきましたので(^^;、PowerMacintosh G4/800の内蔵ドライブをCD-R/RWからDVD-R/RWに入れ替えて見ることにしてみました。
    用意した内蔵用ドライブはロジテックのLDR-42AKというドライブです。

     内蔵型DVD-R-RW ロジテック LDR-42AK
      DVD-R:4倍速、DVD-RW:2倍速、DVD-ROM:12倍速
      CD-R:16倍速、CD-RW:8倍速、CD-ROM:32倍速
      Mac対応:MacOS X 10.2.2以降

    Mac対応とはなっていますが、特にMac用のドライバなり書き込みソフトが付属しているわけではなくて、純正のDVDプレーヤやiDVD、iTuneなどを使うようになっています。
    ちなみに正式対応でないそれ以前のOSでは使えるかについてですが、某所のPowerMacintosh G4/733のMacOS 9.2で試してみたところ、DVDプレーヤでDVDは見ることが出来ましたが、DiskBurnerでは書き込み時にドライブが認識できないとエラーが出て、書き込みできませんでした。
    さてドライブ交換後、Macを起動してAppleシステムプロフィールで確認してみると「PIONEER DVR-105」と認識されていました。
    さて早速DVDでも見ようかとDVDを入れてプレーヤを捜してみたのですが、なんとDVDプレーヤがどこにも無いのです。変だなあと思いつつ、アップルのサイトで見つけた「Apple DVD Player 3.1.1」をダウンロードしてインストールして見るも、インストールの直後にエラーが出て、結局全く使えませんでした。
    これは本格的に変だぞとドライブに付属していた薄いマニュアルを読み返してみると、以下の注意書きがあるのにやっと気が付きました。
    ● DVDが最初から搭載されていない機種は純正のDVDプレーヤはインストールされておらず、DVDドライブを取り付けた状態でOSの再インストールを行う必要があること。
    ● アップルのサイトの「Apple DVD Player 3.1.1」はMacOS X 10.2には対応していないこと。
    うーん、そういうことだったのか。でもたかがDVDプレーヤ一つのためにOSを再インストールするのも面倒なので、インターネット上で他に対処方法はないものか調べてみたところ、Pacifistというsharewareを使えばインストール・イメージの中からDVDプレーヤだけをインストール出来ることが分かりました。
    以下はその手順です。

    (1)Pacifistをダウンロードし、起動する。
    (2)「パッケージを開く」ボタンを押して、Mac OS X Install Disc 1の中のSystem/Installation/Packages/Essentials.pkgを開く。
    (3)Essentials.pkgの内容が一覧表示されるので、「Applications」の中の「DVD Player.app」を選び、「インストール」ボタンを押す。

    これで「アプリケーション」フォルダに「DVD Player 3.2」がインストールされます。
    なんとかDVDが見られるようになりました。

    ただ残念なことに 「Apple DVD Player 3.1.1」を間違ってインストールした頃から頻繁にカーネルパニック(画面上にシステムエラーのテキスト文字が表示されるもの)が発生するようになってしまいました。つい先日、OSも10.2.6にアップデートしていますので、その辺でなにか相性の悪いものが出てきている可能性もありますので、この件についてはもう少し調査を続けてみたいと思います。

    (2003/05/20追記)カーネルパニックの件は、その後電源を一度落として再起動した後はほとんど出なくなりました。それとついでに情報を一つ追加しておきます。MacOS Xに正式対応していないプリンタに出力するためのテクニックが以下のホームページに紹介されていました。参考になるようでしたら。
     GNU ghostscript7.05 for MacOSX 10.2による印刷方法

【MacOS X 10.2→10.3】 2005/01/20

    1. MacOS X 10.3への移行の理由
    MacOS X 10.3が発売されたと同時に10.3のパッケージだけは購入してあったのですが、別に10.2.*を使い続けていてそれほど困ることがなかったため、その後も10.3をインストールすることなく2005年1月まで来てしまいました。ところが最近になってリリースされるソフトで10.3以上を要求するものがぽつぽつと出てきたため(具体的にはエディタソフトのJedit Xなど)、とうとう重い腰を上げて(^^;、10.3にアップグレードしてみることにしてみました。
    ちなみにMacOS Xになって感じるのは、OSのバージョンとアプリケーションやドライバとの対応がかなりシビアになっているという点です。例えばJedit Xは10.2.8は駄目で10.3からOKとなっています。その差はたった0.02だけなのにと感じてしまうのは私だけでしょうか(^^;。

    2. MacOS X 10.3への移行の準備
    MacOS X 10.2は最後は10.2.8までアップデートして使っていました。10.2.8から10.3へのアップグレードは、普通にインストールすることで自動的にアップグレードが選択されるようになっています。アップグレードに必要な容量は1.5GBほどです。
    ところで私が使っているPowerMacintosh G4 800MHzですが、現状では内蔵HDD 40GBの内35GBほどを既に使ってしまっていて、残りが4GB弱ほどしかありませんでした。整理すればもう少し空きが増えそうでしたが、iTuneの音楽データが今後もますます増えていくのは確実だったため、OSのアップグレードの前に思い切って内蔵HDDの増強に踏み切ることにしてみました。用意したHDDはロジテックのUltra ATA 7200rpm 120GB(LHD-H120AK)でした。HDD自体はSamsung製でした。
    HDDの増強方法にはいろんなやり方があるのですが、今回は今までのHDDの中身を全部丸ごと新HDDに移し、今までのデータやアプリ、環境等を全部引き継いでOSをアップグレードしてみることにしてみました。以前のMacOS 9では別に難しいことでもなかったのですが、OS XになってからはOSを含め丸ごとコピーが簡単でなく、専用のツールを使わないと出来なくなってしまいました。コピーした後のOSからも起動出来るクローンの作成ユーティリティとしては、ドネーションウェアの「Carbon Copy Cloner」や市販ソフトの「インデリブル(Indelible)」が有名です。今回私はインデリブルを購入して使ってみることにしてみました。

    PowerMacintosh G4のカバーを開けて、増設するHDDを元々の内蔵HDDの隣に取り付けます。元々の内蔵HDDはジャンパーピンがマスターになっていましたので、増設するHDDの方はスレーブ設定にします。
    その状態で10.2.8で起動し、増設HDDをディスクユーティリティでHFS+でフォーマットします。
    次に「インデリブル」を起動し、ソースとして元々の内蔵HDDを、宛先として増設HDDを、そしてバックアップ方法として「クローン」を指定し、スタートのボタンをクリックします。データは約35GB、38万ファイルほどあり、完了するまでに4時間ほどかかりました。途中から別なことをしていて目を離していましたので、途中あるいは最後で何か警告などが出ていたかどうかはちょっと分かりません。戻ってきたら「インデリブル」が終了して普通のデスクトップが表示された画面に戻っていました。
    クローン作成が完了したと思い、システム環境設定の起動ディスクで増設HDD側の10.2.8のシステムを選択して再起動させます。そして無事、増設HDD側から問題なく起動出来たのですが、その後若干問題が出ていることに気が付きました。よくよくHDDの中身のデータを比較してみると、一部データが増設HDDにコピーされていなかったのです。
    OS Xの関係のファイルやフォルダは問題無さそうでしたが、MacOS 9のシステムフォルダやMacOS 9で使っていた古いソフトなどの一部がコピーされていませんでした。気が付いた範囲で手動でコピーし直しましたが、「インデリブル」のログをチェックしてみたら、クローン化の際に大量のエラーが残されていました(^^;。その原因の追及は面倒なのでしていませんが、私のHDD上のデータが一部おかしいという可能性も否定出来ませんし、もしかすると起動しているOSが含まれるHDDをソースとして指定しない方が良いのかなとも感じました。
    若干の問題はありましたが、基本的にOS X 10.2.8の部分は問題なく引っ越し出来たようですし、これでHDDの容量も一気に増え、OSのアップグレードの準備は整いました。

    3. MacOS X 10.3へアップグレード
    OS X 10.3のCDで起動し、インストーラの手順に従って10.3へのアップグレードを行います。10.3へのアップグレードは問題なく完了し、とうとう10.3が起動します。
    引き続き10.3の最新バージョンである10.3.7へのアップデータをあてます。
    ところで10.3.*に上げることで一番心配していたのはFAX機能でした。今までFAXstf X 10.0.8を使っていたのですが、多分そのままでは使えないだろうなと予想したとおり、OS X 10.3ではFAXstf X 10.0.8が機能しなくなりました。OS X 10.3には標準でFAX送信機能も付いていますので、それを使えば良いのですが、個人的には今まで使い慣れたFAXstfも悪くないと言うことで、なんとかこちらの方が使えないものか調査してみます。するとメーカのSmithmicroのサイトで10.3対応のFAXstf X 10.5.3の無料アップデータがリリースされていることが分かり、早速ダウンロードしてインストールしてみます。手順に従いプリンタを再セットアップしてみた結果、無事FAXstf Xを使ってFAXが送信出来る様になりました。FAXstf X 10.0.8からFAXstf X 10.5.3にアップして大きく変わったのは、
    ・ FAXの管理ユーティリティがFAXstfに統一された
    ・印刷のダイアログ内にアドレス帳のFAX一覧が表示され、そこで簡単に宛先指定が出来るようになった
    ・ 送信FAXの一覧に宛先名、FAX番号などが表示される様になった
    といったあたりです。かなり便利になりました。
    ただインストール時のオプションで古い送信FAXをImportしたら、なぜかIn Boxの方に表示されてしまうのは私のところだけの現象か(^^;。まあ私はFAXの受信をしないので、In Boxを使ってもらってもかまわないのですが。

    4. MacOS X 10.3のプリンタリストの追加の問題 2005/01/21
    OS X 10.3.7を使い始めて、大きな問題は無いなあと思っていたのですが、プリンタの印刷が出来ないという問題があることが分かりました。使用プリンタはエプソンの複合機 PX-A550 です。
    プリンタリストに10.2.8で使っていた時のプリンタが残っていましたので、それを指定して印刷して見るも印刷出来ず(確かずーっと印刷中になってしまったような)。プリンタリストからいったん削除して再登録してみようとしたところ、今度はプリンタの追加で「EPSON USB」に何も出てこなくなってしまったのです。「USB」で検索させると「PX-A550」は出てくるものの、「ドライバがインストールされていません」と表示があって、やはり追加が出来ません。
    再度、プリンタ付属のCDから再インストールしてみても駄目、エプソンのサイトから最新のドライバをダウンロードしてインストールしても駄目でした。
    ちなみにシステムプロファイラでUSBを見てみると、「USB MFP」というEPSONの機器が接続されていると表示されますし、Macintosh HD/Library/Printers/EPSON/Utilities/Epson Printer Utilities を直接起動してみると、ちゃんとプリンタが認識されプリンタの情報が表示されます。スキャナ機能は問題なく使えています。
    次にアップルのサイトの情報「Mac OS X: プリント関連の問題のトラブルシューティング」 に従い、 「ディスクユーティリティ (Disk Utility) 」で「ディスクのアクセス権を修復」を実行してみます。すると大量の修正箇所が表示されたため、これが原因だったのかと期待するも、やはりプリンタリストの追加にプリンタは出てきませんでした。(その後プリンタドライバの再インストール等をしても変わらず)
    いろいろインターネット上で調べてみると、「Printer Setup Repair」というプリンタ絡みの問題に対応するためのSharewareがあることが分かり、ダウンロードしてみたものの、どうも登録しないと機能が使えなさそうだったので、使用するのは最後の手段にすることにして、さらに調査を進めます。
    次に今回の問題がシステム側の問題なのかユーザ側の問題なのかを切り分けるために、新規にユーザを作成して新アカウントでログインしてみます。そしてプリンタリストの追加をしてみたところ、なんとあっけなくPX-A550が出てきてくれたのでした。印刷も問題ありません。ユーザを元のアカウントに戻してみても、プリンタリストには先ほど登録したPX-A550があって、こちらでも問題なく印刷出来ました。

【MacOS X 10.3→10.4】 2005/10/25

1. MacOS X 10.4(Tiger)への移行の理由
MacOS X 10.4が今年春に発売されましたが、半年が経過してそろそろアプリの対応とかもはっきりしてきましたので、重い腰を上げて10.4へアップグレードをしてみることにしてみました。使用しているMacはPowerMac G4 800MHz/512MB/120GB/DVD-R/RW、内蔵HDDとCDは純正から交換済みです。
ちなみに今までOSのバージョンが上がるたびにNorton Utilities/AntiVirusの対応が遅れ、その対応を待ってのOSバージョンアップをすることが多かったのですが、今回のTigerに関してはとうとうNorton Utilitiesは対応は無し、AntiVirusは最新のVersion 10でTinger対応になると言うことになりました。MacOS 6の頃から使ってきたNorton Utilitiesが消滅してしまうのはちょっと寂しい気もしますが、ま、最近は活用の場がほとんど無かったような気もします(^^;。
またTigerへのアップグレードをするもう一つの理由は、近日中にTiger対応のアップル技術者認定資格を受ける予定のため、その勉強のためにTigerを操作する環境が欲しかったと言うこともありました。

2. MacOS X 10.4へのアップグレード
MacOS X 10.3は最後は10.3.9までアップデートして使っていました。10.3から10.4へのアップグレードは、普通にインストールすることで自動的にアップグレードが選択されるようになっています。
OS X 10.4のCDで起動し、インストーラの手順に従って10.4へのOSアップグレードを行います。40分ほどで10.4へのアップグレードは問題なく完了し、いよいよ10.4が起動します。 1回目の起動では起動にもたつく感があり、起動してからも時々操作がしばらく止まってしまうことがあり、あれ?、もしかして組み込まれているソフトが10.4と相性の悪いものがあるのかなと心配し出しましたが、再起動をかけて以後はそれほど不審な動作は目立たなくなりました。
特に今までの10.3.9のまま、Norton(SystemWorks 3)とかもアンインストールすることなく上書きインストールしましたので、起動時には予想通りNorton AntiVirusが「Norton AntiVirus AutoProtectを続行出来ませんでした」という警告が表示されました。
Mac OS X v10.4 (Tiger) とシマンテック製品の互換性
ただ、その後CDとかを入れてみると、非対応とされているNorton AntiVirus 9.0.3でもマウント時のスキャンはなぜか実行してくれました。でもAuto-Protectが機能しないのはちょっと不安なので、近いうちにVersion 10にアップグレードしてみようと思います。

また10.4対応がいまいち不明のFaxソフト、FAXstf X 10.5.3、そしてPalm絡みではPalm Desktop 4.0とUSB-シリアル変換器KeySpan USA-28X経由のWorkPad c3との同期も、果たして10.4で問題なく動いてくれるのかかなり心配していたのですが、いずれも特にそのままで問題なく動いてくれています。前回10.3の時に問題が出たプリンタPX-A550も、今回は問題ありませんでした。
ただATOK17だけは以下のサイトの情報に従い、Atok17 Updater 1.0.2をあてました。
ジャストシステム製品のMac OS X対応状況

と言うことで思った以上に順調に10.4へアップグレードすることが出来ました。また何か追加報告がありましたら後日追加したいと思います。

3. Tigerその後  2005/11/13
10.4にアップグレードして以降の経過報告です。
ランチャーソフトのDragThingですが、以前から使っていた4.5.1JはTigerでもほぼ問題なく使えていたのですが、時々ホットスポット機能が効かなくなるなど反応がおかしいことがあり、ちょっと不便なので念のために最新版の5.6.1に$12でアップデートしてみました。とりあえず最新版では特に不具合は無いようです。

Atokも今まで使っていたVersion 17で特に問題はなかったのですが、発売されたばかりの最新版、Atok 2005のより入力が快適になると言う宣伝文句に惹かれて購入してみました。そして実際に日本語入力時のストレスが減ったのが実感でき、これはアップグレードして良かったと思いました。なおAtok 17の時に一緒に買ってあったAtok対応の明鏡国語辞書・ジーニアス和英/英和辞書ですが、Atok 2005でもそのまま使うことが出来ました。

ウイルスソフトですが、今までAntiVirusがセットになったNorton SystemWorksをVersion 3まで使っていたのですが、Norton SystemWorksがTiger非対応(今後の対応予定も無し)ということで、仕方なしNoron AntiVirus 10.0を購入し、入れ替えました。上記で紹介していますシマンテックのサイトのリンクからSymantec Uninstallerをダウンロードして既存のNorton SystemWorks 3をアンインストールし(Tingerにアップグレードする際、特にアンインストールすることなくそのままになっていたため)、代わりにNoron AntiVirus 10.0をインストールしました。

以前より予定管理に使っているPalmDesktopですが、予定を入力しようとした際に日本語変換中に固まる現象がたまに発生します。これはAtokをアップグレードしても変わらなかったのでAtok側というよりはPalmDesktop側に何か問題があるのかもしれません。ただ発生頻度が低いのと、アプリを強制終了させてすぐ立ち上げれば直前の変更も全部残っているので、大きな問題にはなっていません。

なお上記のソフトの更新をして以来、Macの動作がそれ以前よりちょっと快適になったような感じがします。3つのインストールを同時に行ったため、どれが聴いたのかはよく分かりませんが。

4. Tigerのファイル共有接続の問題 2005/12/9
10.4(正確には10.4.3)ですが、ファイル共有がらみで問題が発生しましたので、その件を整理して報告したいと思います。
サブノートとして持ち歩いているLet's noteにMacエミュレータBasillisk IIを入れて、OS 7.5.1を未だに使っているのですが(^^;、 OS 7.5.1からOS X 10.4.3の共有フォルダに、あるいは逆に10.4.3から7.5.1の共有フォルダにアクセス出来なくなりました。いずれも10.3.xまでは出来ていたはずです。具体的には以下のアラートが表示されます。

7.5.1→10.4.3
セレクタで相手を選ぼうとすると「このファイルサーバは互換性のないAFPプロトコル使います。これには接続できません。」と警告が出て接続できない。

10.4.3→7.5.1
Networkの一覧にMacの名前が出てくるので接続しようとすると、「接続に失敗しました。このファイルサーバは互換性のないAFPプロトコルを使っています。このサーバには接続できません。」と警告が出て接続できない。

原因を調べてみると以下のアップルの情報にもあるように、10.4からAppleTalk プロトコルを使用してMacのファイル共有に接続する機能がサポートされなくなったことが原因のようです。
Mac OS X 10.4 Tiger: AFP サーバに接続しようとすると“接続に失敗しました”というエラーが発生する
Mac OS X: ファイル共有

まあLan接続のHDDを中継してやり取りすれば、とりあえずファイルのやり取りは出来るのですが、ちょっと不便になってしまいました。
ちなみに他社にてTigerを導入した際にも同様な問題を経験しましたので、その際に確認した内容も追加して10.4.3と旧OSとの相性のリストを簡単にご紹介したいと思います。

7.5.1→10.4.3は×
10.4.3→7.5.1は×
8.6→10.4.3はOK
10.4.3→8.6は×
9.1→10.4.3はOK
10.4.3→9.1は、共有設定のコントロールパネルで「 TCP/IP 接続でファイル共有を可能にする」 にチェックを入れるとOK
10.4.3→NT4上で動作するPC MacLan v4は×

それにしてもなぜ10.4からAppleTalkによるネットワーク接続の仕様を変えてしまったのか、理解に苦しむなあ。アップルのOS Xより古いOSの切り捨て方針だとは思うのですが、まだ8.6とかを使っているところも現実にあるのだし、せめて設定でオンオフ出来るようにしても良いから下位互換性は持たせて欲しかったです。