ようこそ、あなたは 人目のお客様です。( Since 1999/2/2)
本日のアクセス数: 昨日のアクセス数:

トップページ

情報室
IT資格情報
所有資格
実験室&作品展示室
談話室
遊戯室
趣味の部屋
購読雑誌紹介
プロフィール
雑記帳
気ままにブログ

業務紹介
 ・会社案内
 ・業務内容
 ・サポート料金表
 ・使用機器
 ・主な業績

メ−ル送信
備考
ページ毎アクセス集計
サイトマップ

中小企業診断士

資格概要

経営コンサルティングに関する唯一の国家資格。
マネージメントからIT、経済までの幅広い知識が必要で、総合的な問題解決力が要求されるなど難易度は極めて高い。平成11年の法改正で中小企業診断士制度が大きく変わり、平成13年より新制度での試験が実施されている。平成16年の試験では一次試験の合格率16%弱、二次筆記試験の合格率が20%ほどと、一次二次を通して合格出来る人は3%ほどしかいない狭き門となっている。
なお平成17年度実施より試験内容が変更になり、試験科目の見直し、科目合格制が導入された。

ホームページ

http://www.j-smeca.or.jp/

対象ユーザ層

企業内で、あるいは独立して経営コンサルタントとして活躍される方。

試験について

実施しているのは社団法人中小企業診断協会。
試験は一次試験(筆記試験7科目マークシート方式)、二次試験(筆記試験+口述試験)で構成され、一次試験の合格者のみ二次筆記試験を受けることが出来る。さらに二次筆記試験の合格者のみ二次口述試験を受けられる。
なお一次試験合格者の二次筆記試験を受けられる権利は翌年試験まで有効。
また一次試験については科目合格制となり、60点以上の科目についての試験免除は翌々年試験まで有効。
なお実際に診断士登録されるためには、二次試験合格後に所定の実務補習(15日以上)または実務従事を行う必要がある。

【一次試験】

1日目
 経済学・経済政策(60分、100点)
 財務・会計(60分、100点)
 企業経営理論(90分、100点)
 運営管理(90分、100点)
2日目
 経営法務(60分、100点)
 経営情報システム(60分、100点)
 中小企業経営・中小企業政策・助言理論(90分、100点)

合格ライン:総点数の60 以上であって、かつ 1科目でも満点の40%未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率

参考までに旧制度での試験科目は以下。
1日目
 経済学・経済政策(60分、100点)、財務・会計(60分、100点)、企業経営理論(120分、200点)、運営管理(60分、100点)
2日目
 経営法務(60分、100点) 、新規事業開発(60分、100点)、経営情報システム(60分、100点)、中小企業経営・中小企業政策・助言理論(120分、200点)

【二次筆記試験】

中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 I(80分、100点)
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 II(80分、100点)
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 III(80分、100点)
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 IV(80分、100点)

合格ライン:総得点の60%以上、ただし1科目でも40%未満がある場合は不合格

【二次口述試験】

10分間の面接

合格ライン:評定が 60% 以上

受験記

2002年一次試験 不合格

2003年一次試験 不合格

2004年一次試験 合格

2004年二次筆記試験 不合格

2005年二次筆記試験 不合格

2006年一次試験 合格

2006年二次筆記試験 合格

2006年二次口述試験 合格

2007年一回目実務補習

2007年三回目実務補習

【一次試験 2002年8月 不合格】

2002年8月3日〜4日

自分が目指している資格の中でも最も大きな目標の一つである中小企業診断士にいよいよチャレンジしてみようと心に決めたのは2001年の11月下旬の事でした。
どのように勉強をしていったらよいのかが最初の大きな課題でしたが、いろいろ調べてみたところ参考書ベースでの勉強ではさすがにちょっと厳しいかなと感じ、自分としては初めてとなる通信講座を今回受講してみることにしてみました。
通信講座もいろいろあるのですが、インターネット等でいろいろ調べた結果、評判もまあまあで価格も5万円弱とリーズナブルな産業能率大学の通信講座「新・中小企業診断士受験(1次・2次試験)」にしてみることに決定。さっそく12月上旬に申し込んだところ、しばらくして段ボール箱一つの荷物がどさっと送られてきました。中身は1次用がテキスト全10冊、サブノート2冊、問題集2冊、用語辞典1冊、レポート8通、中小企業白書・施策総覧クイックマスター1冊、2次用がテキスト1冊、レポート2通といった構成でした。
早速、最初の経済学のテキストをぱらぱらとめくってみたのですが、大学の講義のテキストのような内容でかなり頭痛がしてきましたが(^^;、気を取り直してとりあえず来年8月の1次試験に向けての学習スケジュールを立ててみました。
ただやはり半年以上も先の予定だと私の場合は特にそうですが、どうしても気がゆるんでしまい、また自分の得意分野でもないために勉強意欲もあまり高まらず、ついつい他の試験にも目を奪われてしまったりして(^^;、 予定では12月から徐々にテキストをこなして5月頃までには一巡し終わるはずだったのですが、その後仕事も忙しくなった事もあったりしてなかなか勉強を継続することが出来ずにずるずると予定を先に延ばしていってしまったのでした。
そしてその後これではいかんと自分にカツを入れ直したのは、試験が1ヵ月ちょっとに迫った6月の下旬の事でした。おそらく他の受験者の方はもう最後の追い込みで仕上げに入ろうかという時期ではないかと思いますが、私の場合はその時点からが本格的スタートと言っても良い状況でした。さすがにこの時期になるともう後が無いという緊張感をひしひしと感じるようになり、テキストを読み進めることにもひたすら集中することが出来るようになったのでした。
ただいかんせんもう残り時間がなさすぎで、1次用のテキスト10冊、中小企業白書・施策総覧クイックマスター、中小企業白書2002年版を一通り読み、中小企業施策総覧平成13年度版を飛ばし読みし、次にもう一度丁寧にテキストとクイックマスター読みながらレポート8通の提出を終えると、もうすでに7月の末になってしまっていました。
財務・会計が、産能大学のテキストだけではちょっと足りないことを強く感じましたので、それからDAI-X出版の「中小企業診断士 財務・会計 徹底攻略テーマ30」を時間のある限りやってみました。内容的には日商簿記3級、2級の知識があれば十分なのですが、ちょっと知識が薄らいできているのと(^^;、初めてのキャッシュフロー計算書に戸惑い、今回受験前で一番心配な科目となりました。従い目標得点は40%の足切りライン突破でした。
他の科目も経営情報システム以外は全体的に理解度が浅目で、目標得点は60%といったところ。
経営情報システムだけは私の得意とする分野ですので、目標得点は80%以上としてみました。
なお今回は産能大学のテキスト以外にも、日本マンパワー出版の山根式選択式・担当式チェック全5巻、DAI-X出版「中小企業診断士過去問解体全書」なども用意してあったのですが、これらをやる時間は全く無く、最後試験直前は再度産能大学のテキストでマークしたところをざーっと目を通すのが精一杯でした。

試験は8月3日(土)、4日(日)の2日間で行われます。試験会場は東京会場で申し込みましたが、3日の試験開始が午前10時と、その日の朝自宅を出たのではあまりにぎりぎりなため、安全を見てその前日から近くのビジネスホテルに泊まることにしました。
3日の朝、お茶の水駅から大勢の受験生と思われる人の波と共に会場の明治大学に向かいます。予想していたとはいえ、本当にびっくりする位沢山の人が受験会場に入っていきます。
指定された教室に入りますが、 まわりを見渡すと20代から50代くらいの人まで実に幅広い年代の人が受験に来ているのが分かります。
1日目の試験ですが、最初の経済学・経済政策で予想通り苦戦し、感触としては40%強と言ったところでした。次の財務・会計はさらに苦戦し、計算に手間取ったりして最後5問ほど時間切れで慌てて適当にチェックしたのですが、40%前後かなあという感じで足切りにひっかかるかもとちょっと落ち込みます。次の企業経営理論は若干難易度が下がり、もしかすると80%位は取れたかもと言う感触で少し息を吹き返し、最後の運営管理も予想外のジャンルの問題や奇問?が目立ち難儀しましたが、それでも50%位は取れたかもと言う感触でした。
2日目ですが、経営法務と新規事業開発の試験はいずれも60%位とそこそこの感触でした。次の経営情報システムは自分にとって一番の得点源となる科目でしたので、目指せ100%の意気込みで取りかかったのですが、知識の曖昧な部分でいくつか悩む問題があって残念ながら80%強といった感触。最後の中小企業経営・中小企業政策・助言理論は、白書や施策が思った以上に頭に入っていなかったことが明らかとなり(^^;、50%程度といった感触でした。

ボーダーライン上にいるのを感じ、帰宅後どきどきしながら速報サイトで採点してみました。いくつかのサイトで解答をチェックしてみましたが、TACのサイトからダウンロードした得点計算のExcelシートで計算してみた結果は以下となりました。

 経済学・経済政策:52
 財務・会計:63
 企業経営理論:131
 運営管理:52
 経営法務:44
 新規事業開発:64
 経営情報システム:77
 中小企業経営・政策/助言理論:111

 総得点:594

採点していてびっくりしたのは、財務・会計で最後時間が無くて適当にチェックした問題5問がすべて正解だったこと。こんな事ってあるんですねえ。
それにしてもどうにか全科目足きりは免れたようですが、総得点が6点足りません...。
速報サイトによっても回答例がかなりばらついているため、プラスマイナス10点くらいの誤差はありそうなので、もしかしてとどきどきしつつ9月10日の1次合格発表をむかえましたが、残念ながら合格者一覧の中に私の受験番号を見つけることは出来ませんでした。

実質的に1ヵ月ちょっとの勉強でここまで追い込むことが出来たと言うことで、残念という気持ちも若干あることも事実ですが、でも今回の不合格はこれが今の自分の実力なんだと素直に認める事が出来ます。来年は今年の反省をもとに、余裕で合格ラインを突破出来るよう頑張ってみたいと思います。

使用した参考書

  • 日本実業出版社「中小企業診断士最短最速合格法」
  • ダイヤモンド社「中小企業診断士1発合格法」
  • 産業能率大学の通信講座「新・中小企業診断士受験(1次・2次試験)」テキスト、レポート
  • DAI-X出版「中小企業診断士 財務・会計 徹底攻略テーマ30」
  • 中小企業庁「中小企業白書2002年版」
  • 中小企業総合研究機構「平成13年度版中小企業施策総覧」

「中小企業診断士最短最速合格法」は中小企業診断士の内容や勉強方法について詳しく説明していて、全体像をつかむのに役に立ちました。
「中小企業診断士1発合格法」も勉強方法や出題内容について簡単に紹介してくれまして、 これから受験を目指される方が最初に読んでみるのに適した内容となっています。
産業能率大学の通信講座「新・中小企業診断士受験(1次・2次試験)」のテキストは、定評のあるTBC受験研究会が作成したテキストを使っていますので、内容としては悪くないと思います。ただ、経済学・経済政策のテキストの内容が私には正直理解しづらかったのと、あと財務・会計のテキストはかなり不足気味で他の参考書もやらないと駄目だというのを感じました。まあこれはおそらく他の通信講座でも似たり寄ったりなのかもしれませんが、他の通信講座を知らないもので何とも言えません。なお今まで簿記をやったことのない人ですと、まず日商簿記3級クラスの予備知識をまず付けておいた方が良いです。
それ以外の産業能率大学のテキストはまあまあ良かったと思いますが、正直言って内容がちょっと古めの感じを受けました。
「中小企業白書」は中小企業診断士を目指す方にとってバイブルとも言える本です。すべてを覚える必要はありませんが、何度か目を通しておく必要はあります。
「中小企業施策総覧」も一度は目を通しておきたいものです。読んでいても面白くない内容ですのでちょっと苦痛ですが(^^;。(あ、私は今回はほとんど読めませんでした)

上記以外にDAI-X出版「中小企業診断士 過去問解体全書」、日本マンパワー出版「中小企業診断士試験 全科目の要点と合格対策」、日本マンパワー出版「山根式選択式・担当式チェック」全5巻も買ってありましたが、今回は時間が無くて全く手つかずでした。「山根式選択式・担当式チェック」は結構受験者に評判良い問題集でしたので、ぜひやりたかったので残念です。この5冊をきっちりとこなしていれば、十分合格ラインに入ったような気がします(^^;。

受験される方へのアドバイス

とにかく勉強しなくてはいけないことが多い試験です。くじけた自分が言うのも何ですが(^^;、合格には半年以上の勉強計画を立ててこつこつやっていくことが必要だと思いました。いかにモチベーションを維持出来るか、これにかかっているような気がします。
なかでも財務・会計は出来る人出来ない人で極端に点数の差が出る科目です。日商簿記で言えば2.5級といった内容です。3級は完全に理解して、それに2級の知識を全体的に浅くという感じで十分いけそうな気がします。
なお限られた時間の中ですべての科目を100%理解するのは無理だと思います。60%を一つの目標として、苦手な科目は40%以上を、あと得意な科目で70%、80%を稼ぐという風にして頑張ってみてください。

【一次試験 2003年8月 不合格】

2003年8月2日〜3日

昨年の一次試験は、1ヶ月ちょっとの勉強期間ながら、合格ラインまであと一歩のところまで点が取れましたので、今年こそはなんとしてでもとの思いも新たに2003年の一次試験の申し込みを行いました。
今年はとにかくもう少し時間的余裕を持って勉強を始めること、そして昨年苦手意識の強かった経済学・経済政策と財務・会計の2科目を特に重点的に勉強することを目標にしてみました。
ただ今から思えば、この時点で 「あともうちょっと勉強すればなんとかなりそう」という油断というか気持ちのゆるみが生じていたのも確かだったような気がします(^^;。

今回の受験に向けてですが、相乗効果を期待して2月に日商販売士1級を、4月には情報処理技術者試験システム監査技術者を、6月には日商簿記1級を受験してみました。
日商販売士1級は中小企業診断士の一次試験と重なるところも多く、きっちりと勉強すればそれなりの効果があったと思いますが、ただ私の場合はあまりの勉強不足で中途半端に終わってしまったのが悔やまれるところです。また日商簿記も、中小企業診断士には1級までの知識は必要ないのですが、すでに2級は持っているため、チャレンジの意味も含めて1級を受験してみましたが、こちらも結果的には無謀な挑戦となってしまった様です(^^;。
そしてその日商簿記1級の試験が終わった直後から、中小企業診断士一次試験に向けての本格的な勉強をスタートさせました。
今回の勉強に使うテキストですが、昨年使った産能大学のテキストを再度使うという事も考えてみたのですが、やはり新しい内容が入ったテキストの方が良いであろうと言うことと、産能大学のテキストはいかにもテキストという感じでちょっと読みにくさも感じていましたので、ぱっとみて文章が読みやすい同友館のクイックマスターシリーズ全11冊を今年はメインで使ってみることにしてみました。
これ以外にも必要に応じて昨年使った産能大学のテキストを、そして財務・会計対策として日本マンパワーの「ロジックで解く中小企業診断士試験財務・会計問題集」などを使いました。

最初に昨年苦手科目だった経済学・経済政策と財務・会計の勉強から始めます。いずれもクイックマスターと産能大学のテキストを交互に読んでみました。ちなみにいずれも書いているのはTBC受験研究会ですが、クイックマスターの方は口語体で読みやすい文章で書かれていますので、とても読みやすかったです。ただ産能大学のテキストに書かれていることがクイックマスターに書いてなかったり、その逆もあったりしましたので、やはり一つのテキストで全てをカバーするものは無いんだなあというのが正直なところでした。
ただこの2科目の勉強にちょっと時間をかけすぎてしまったため、他の科目のテキストを読み始めたのが7月に入ってからとなってしまい、このあたりから猛烈に焦って勉強を進めることとなったのでした。
そしてクイックマスターをいずれも2回読み、財務・会計の問題集を一通りこなしたのが、なんと試験の前日の夜のこと。前日は試験会場に近いホテルの一室で勉強していました。

そしてとうとう試験1日目当日です。今回私の受験会場は五反田駅に近い立正大学でした。
駅前から人の流れに従って歩いていったら、そこが立正大学でした。ここは受験番号200001番から202400番までの人が受験するということで、2000人以上の人が受験しに来ていたと思われます。
最初の試験の「経済学・経済政策」は勉強の成果もあってか昨年と比べるとずいぶんとスムーズに解答でき、手応えとしても65%くらいでした。(一応苦手科目と言うこともあって60%以上を一つの目標にしていました)
次の「財務・会計」ですが、ここで思わぬ落とし穴が待っていました。こちらも勉強の成果もあってか最初は比較的スムーズに問題を解いていくことが出来たのですが、ただ時間のかかる精算表の問題などに知らないうちに時間をかけてしまったようで(問題自身はやれば出来る問題だったため、ついつい時計を見ずに結果が出るまでやってしまった)、5問目を終わった時点で時計をふと見るともう残り時間が30分近くになっているではないですか。全部で18問まであると言うことで、ここで猛烈に焦りだして残りの問題ですぐ解けそうな問題を優先してこなし、最後は残り5問ほどは時間が無くて勘でマークだけしておきました。試験が終わった時点での手応えは40%前後かなと、この科目で今回の一次は失敗したかもとかなり落ち込みました。
その後1日目の「企業経営理論」、「運営管理」はいずれも手応えとしては60%位の出来でした。
二日目ですが、最初の「経営法務」は問題を読み始めて早々に、なんでこんなに問題文や答えの文章が長いのかと驚きました。かつ難易度の高い問題が多く、とても時間内に最後の問題までたどり着くことが出来ませんでした(最後数問は勘でマーク)。手応えは50%弱といったところ。
「新規事業開発 」は一転して短い文章の比較的難易度の低い問題となり、落差にびっくりさせられます。手応えとしては75%と言ったところ。
「経営情報システム」は私が普段の業務で携わっている、最も得意とする科目です。 他の科目での失点を挽回すべく100点満点を目指して取りかかり始めますが、今回は細かいところで突っ込んだ問題が目立ち、取りこぼしがぽろぽろと出てしまい、出来としては80%位かなあと言うところでした。
ただ無線LanにしてもUMLやLinuxにしても、そこまで中小企業診断士に必要かという専門的な部分まで問題が出ていたのには驚きでした。
最後の「中小企業経営・中小企業政策・助言理論」は、考えさせると言うよりは知っているか知らないかだけの問題が多く、時間的には余裕がありましたが、出来としては55%位といったところでした。

やはり1日目の「財務・会計」と2日目の「経営法務」の点数がポイントなりそうです。帰り際、いくつかの解答速報のチラシをもらって帰途につきました。その後TACのサイトで配布していたExcelシートで採点してみたら以下の結果となりました。

 経済学・経済政策:60(100点満点)
 財務・会計:62(100点満点)
 企業経営理論:104(200点満点)
 運営管理:48(100点満点)
 経営法務:51(100点満点)
 新規事業開発:75(100点満点)
 経営情報システム:79(100点満点)
 中小企業経営・政策/助言理論:96(200点満点)

 総得点:575

うーん、足きりはどうやら免れた様ですが、合計点では合格ラインの600点をちょっと下回っています。
心配だった「財務・会計」は思ったより出来ていました。ただ200点科目でいずれも50%前後しか得点できていないのが、全体的に足を引っ張ってしまっています。
ただ 各機関の解答速報によっては20〜30点ほどは点数が変動するため、ちょっと厳しそうだけど大きな期待を胸に(^^; 合格発表の日を待ちましたが、結局合格者のリストの中に私の受験番号を見つけることは出来ませんでした。
ちなみに今回の合格率は16.2%と大きく下がっており、やはり今回の試験は難しかったということが改めて確認できました。
今回特に「経営情報システム」と「経営法務」の2科目の難易度が高かったのが注目される点です。
ただ、きっちりと勉強した「経済学・経済政策」、「財務・会計」はそれなりの点を取ることが出来ましたし、やはりきっちりと勉強すればそれなりの点数はとれるはずであるということも感じました。
ぜひ来年こそは、念願の一次試験突破、そして二次の突破を果たしたいと思います。

使用した参考書

  • 同友館「2003年度版経済学・経済政策クイックマスター」
  • 同友館「2003年度版ファイナンスクイックマスター」
  • 同友館「2003年度版経済戦略・経営組織クイックマスター」
  • 同友館「2003年度版マーケティングクイックマスター」
  • 同友館「2003年度版生産管理クイックマスター」
  • 同友館「2003年度版店舗・販売管理クイックマスター」
  • 同友館「2003年度版経営法務クイックマスター」
  • 同友館「2003年度版新規事業開発クイックマスター」
  • 同友館「2003年度版経営情報システムクイックマスター」
  • 同友館「2003年度版中小企業経営・政策クイックマスター」
  • 同友館「2003年度版カウンセリング&コーチングクイックマスター」
  • 産業能率大学の通信講座「2002年版新・中小企業診断士受験(1次・2次試験)」テキストの一部
  • 日本マンパワー「ロジックで解く中小企業診断士試験財務・会計問題集」
  • 中小企業庁「中小企業白書2003年版」

今回は同友館のクイックマスターシリーズをメインのテキストとして使用しましたが、定評のあるTBC受験研究会が作成したもので全体的に読みやすく、個人的にはお勧めできます。ただ試験に出る範囲を全てカバーしているかと言えば、結果的にはかなり漏れている部分も目立ちましたが、でもこれはおそらく他社のテキストでも同様なことが言えるのではないかと思います。日頃からテキストに載っていることプラスアルファの知識を得るように幅広く勉強していることが必要だなとつくづく思いました。
産業能率大学ののテキストは昨年使ったものです。
財務・会計対策としては、今回使った日本マンパワーの「ロジックで解く中小企業診断士試験財務・会計問題集」が分かりやすくてお勧めです。多くの問題をこなすと言うよりは少ない問題を丁寧に説明するという方針で書かれており、個人的には非常に分かりやすかったです。
「中小企業白書」は中小企業診断士を目指す方にとってバイブルとも言える本です。すべてを覚える必要はありませんが、何度か目を通しておく必要はあります。ただ試験には前年度分の内容の方が多く出ますので、今年と前年分の2年分は押さえておく必要があります。

受験される方へのアドバイス

昨年書いた内容に付け加えれば、今年は昨年より確実に内容が難しくなってきているということです。昨年がどちらかと言えば勉強している人を合格させるための試験だったのに比べると、今年はさらに合格させる人を選別するための試験になって来た様に感じます。
また特に今回は「経営情報システム」の点が悪かった人が多いようです。確かに私も受けてみてこれは今第一線で活躍しているSE向けの内容ではないかと感じたほどです。多分半分くらいの問題が、各受験機関のテキストにも載っていない内容だったのではないかと思います。逆に考えれば、それだけテキストを頭に詰め込んだ知識ではなく、普段の実力を試されるようになってきたと言っても良いのではないかと思います。
日々勉強です。

【一次試験 2004年8月 合格】

2004年8月7日〜8日

昨年の反省を元に、3回目の挑戦となる今回はとにかく早め早めに勉強をすること、速報サイトの結果に一喜一憂することの無い点数で一次試験を突破することを目標に勉強の予定を立ててみました。そして昨年同様、相乗効果と勉強にメリハリを付けるべく、販売士1級を2月に受験することにしてみました。(昨年はこれ以外に6月に日商簿記1級も受けたのですが、一次試験直前であり相乗効果よりは時間が無くなる等のマイナス効果の方が大きかったので、今年は日商簿記の試験を6月に受けるのは止めました)

まず最初に取り組んだのは日商販売士1級の勉強でした。日商販売士1級は中小企業販売士一次試験と重なる部分も多く、相乗効果の大きな試験だと思います。1月中旬から本格的に勉強を開始し、2月の試験でなんとか合格することが出来ましたが、これは一次試験のよい復習になったと感じました。
ところで今回使うメインのテキストには、一昨年も使った産業能率大学の通信講座をもう一度使ってみることにしてみました。サブノートや問題集も付いていて、コストパフォーマンスが良いと感じたためです。ところでその通信講座のテキスト一式がどさっと届いてまずびっくりしたのが、使用されているテキストが全て内容が大幅に変わっていたことです。テキストは一昨年も今回もTBCのものが使われているのですが、今回のテキストは全体的にページ数が減り、文章もとても分かりやすいものになっていました。(あくまで一昨年のテキストとの比較ですが) 逆にこれだけで大丈夫かとちょっと不安に感じてしまったことも事実ですが(^^;、結果的には合格ラインを確保するという意味では最低限の内容は押さえられていたかなと感じました。
ただその後も例年通り(^^; なかなか勉強がはかどらず、4月には情報処理技術者試験のシステム監査技術者を受けたこともあって、一次試験対策にやっと本腰入れて取り組みだしたのはゴールデンウイーク明けになってからでした。まずテキストを一通り軽く流し読みし、次にもう一度内容を理解しながらじっくりと読んでみたのですが、仕事も忙しかったこともあって計画がみるみる遅れていき、なんとテキストを2回読み終わるのに7月末までかかってしまいました。本当はテキスト以外にサブノートも作って問題集も何冊かこなそうと思っていたのですが、もう残り時間は1週間しかありません。最後の1週間は白書の2003年と2004年分を読み、苦手意識の強い経済学・経済政策と財務会計のテキストをもう一度目を通して財務会計問題集を出来る限りやってみることにしてみました。
試験直前ですが、今回は勉強のペース配分に全く失敗し、昨年よりも状況は良くないという強い危機感を持っていたことは確かです(^^;。結局、今年も財務会計問題集以外の問題集やサブノート作りは全く出来ませんでしたし、財務会計問題集も半分ほどしか出来ませんでした。

今回の試験会場は東京の御茶ノ水の明治大学でした。ここは上層階の試験教室に上がるためのエレベータが時間によってはかなり混み、私が着いた9時過ぎの時間帯では10分以上並んでいた気がします。
試験ですが、最初は経済学・経済政策です。勉強不足がたたって感触としては50%くらいの出来でした。次の財務・会計は昨年同様難易度が高く、今回は明らかに勉強不足だったことも手伝い、非常に苦戦しました。時間配分にも注意していたのですが、結局時間切れで13問目のキャッシュフローの問題においては6つの設問とも終了前10秒で適当にマークするという有様でした。感触としては40%くらいかなあというところで、ああ、足切りをくらったかなとかなりがっかり来ます。ただまだ試験は始まったばかりです。気を取り直して終わった試験のことは考えないようにして、次の試験に向かいます。次の企業経営理論は結構スムーズに解け、70%は取れたかなと言う感じでした。1日目最後の運営管理はちょっと難しく感じ、55%くらいかなと言うところでした。
試験が終わって会場から出てくると、外では今日の午前に行われた試験の解答速報のちらしが出回っていました。採点してみて財務・会計の点があまりに悪いようだと明日の試験にも影響すると思い、解答速報をもらうべきかどうか悩んだのですが、結局もらってきてしまいました(^^;。そしてホテルの自室に戻って早速チェックしてみました。すると一番心配だった財務・会計は、最後適当にマークした6問の内3問が奇跡的に正解だったらしいことが分かり、おかげでなんとか足切りラインは免れそうだと言うことで、ほっとして次の日の試験の勉強を始めることができたのでした。
さて二日目の試験ですが、最初は経営法務です。心配していた通り昨年同様の長文かつ難問の問題が多く、結局2問は時間切れで適当にマークせざるを得ませんでした。また昨夜も遅くまで勉強していたということで疲れもたまってきており、疲れや眠さもあって試験中どうも集中出来なかったというのもありました。出来としても40%くらいかなあと言うところで、失敗したかもとがっかりしますが、とにかく終わった試験のことは忘れるようにして次の試験、新規事業開発に取りかかります。これは問題数も多くなく、見直しする時間はたっぷりありました。感触としては65%ほど。次の試験は一番得意科目の経営情報システムです。経営法務の低得点を挽回すべく90%の得点を目指して取りかかりますが、分からない問題もぽつぽつとあり(^^;、80%は取れていて欲しいなという状況でした。最後は中小企業経営・中小企業政策・助言理論です。今回は白書やクイックマスターの白書・施策総覧(産能大学の通信講座に付属のテキストにもなっている)を直前にかなり丁寧に読んでいたこともあって、前回よりは自信を持って解答出来る問題が多かったです。感触は60%くらいでしょうか。ちなみに全試験中この試験だけは時間はたっぷりと余りました。

全試験が終了した段階では、経営法務の足切りだけが心配なものの、総得点では600点はぎりぎり超えたかもという感触があり、やっと一次が突破出来たかなと思っていたのですが、自宅に戻って解答速報サイトで採点してみると、自分にとっての得点科目だった経営情報システムや新規事業開発などで点数が伸びず、TACのデータリサーチで採点してみたら合計で589点、経営法務は39点と、合計点、足切り点共にボーダーを下回っているではないですか。かなりショックでした。
ただその後何度か修正がかかり、最終的にはTACでの点数は以下となりました。

 経済学・経済政策:68(100点満点)
 財務・会計:46(100点満点)
 企業経営理論:140(200点満点)
 運営管理:43(100点満点)
 経営法務:39(100点満点)
 新規事業開発:48(100点満点)
 経営情報システム:64(100点満点)
 中小企業経営・政策/助言理論:147(200点満点)

 総得点:599

総合点、足切り点ともにあと1点と言うことで、本当にどっちに転ぶか分からない不安な気持ちで合格発表の日を迎えましたが、なんとか無事自分の受験番号を合格者一覧の中に発見することが出来、ほっとしました。ちなみに今回の合格率は前回より若干下がって15.7%となっていました。
さて次はいよいよ中小企業診断士試験の本試験とも言える二次筆記試験です。一次試験終了後もその復習を中心にぽつぽつと勉強を続けてきましたが、いよいよ二次に向けての勉強を本格化させなくては。

使用した参考書

  • 産業能率大学の通信講座「新・中小企業診断士受験(1次・2次試験)」テキスト
  • 日本マンパワー「ロジックで解く中小企業診断士試験財務・会計問題集」
  • 中小企業庁「中小企業白書2003年版」
  • 中小企業庁「中小企業白書2004年版」

今回は産業能率大学の通信講座のテキストをメインのテキストとして使用しましたが、一昨年のテキストと異なり全体的に読みやすくなっており、個人的にはかなり勉強しやすかったです。ただページ数もそんなに多くなく、最初はちょっと内容が少なめではとも感じましたが、合格ラインに到達する最低限の内容は盛り込まれていると思いました。
正直、どこのテキストを使ったとしても試験範囲全てをカバーしているものは無いと思いますので、テキストでは60点を取ることを目標とし、得意科目はそれ以外の勉強でプラスアルファを目指すと言う風に考えた方が良いと思います。
財務・会計対策としては、昨年も使った日本マンパワーの「ロジックで解く中小企業診断士試験財務・会計問題集」を買い換えることなく使いましたが、財務・会計用の問題集としてはこれは一押しです。
「中小企業白書」はすべてを覚える必要はありませんが、最低限昨年度のもの全部と出来るだけ今年の分にも目を通しておく必要はあります。
上記以外に役立ったものとして、定期購読している「企業診断」があります。特に試験直前号の直前対策問題集はやっておいて損はないです。

受験される方へのアドバイス

今年も昨年同様難易度の高い試験でした。それにしても財務・会計、経営法務、経営情報システムの3つは特に難易度が高い試験でした。得意な人でも高得点が取れないような問題が出題されますので、苦手な人はこれらの試験は足切りの40点以上をまずクリアすることだけを考えて勉強し、他の科目で得点を稼ぐようにした方が良いと思います。苦手科目で60点以上取るための勉強をするくらいなら、他の科目の勉強にその時間をかけた方がより得点アップにつながると思います。中でも2つの200点科目の出来は総得点を左右します。今回私が運良く合格出来たのも、苦手科目の足切りを辛うじてクリアし、この2つの200点科目で総得点の半分近くを稼ぐことが出来たためだと思っています。

【二次筆記試験 2004年10月 不合格】

2004年10月10日

一次試験の終了後、すぐさま二次試験に向けての勉強を本格的に始める予定でしたが、一次試験がボーダーライン上で合格しそうだという手応えがいまいち無かったため、どうしても勉強する意欲があまり湧いてこず(^^;、勉強の予定がずるずると遅れていってしまいました。それでも8月中に出来るだけ、一次試験の科目のうち二次試験でも知識として必要となる会計、企業経営、運営管理、新規事業開発のテキストをもう一度読み直しておくことだけはしておきました。
そして9月10日、 一次試験の合格が分かった時点で、二次筆記試験に向けての勉強スケジュールを再度立て直し、ギヤチェンジして勉強を本格化したのですが、今から思えばこの時点からではやはり遅すぎたと言わざるを得ません...(^^;。
ちなみに今回二次筆記試験用に揃えた対策本、問題集は、産能大学の通信講座「新・中小企業診断士受験(1次・2次試験)」の二次用テキスト、同友館「2004年版診断助言事例クイックマスター」、DAI-X「中小企業診断士2次試験事例攻略のセオリー<改訂版>」、同友館「2004年版診断士2次試験診断助言事例ワークブック 1」、同友館「2004年版診断士2次試験直前対策模擬試験問題集」と、全部で5冊でした。もちろん時間的にこれが全部こなせるはずはなく、とにかく出来るところまでやるだけと若干の諦めもありました(^^;。
最初に自分は財務の苦手意識が強く、二次筆記試験でもこれが一番のネックになることははっきりしていましたので、まずは財務・会計の方から取りかかろうと、一次でも使った「ロジックで解く中小企業診断士試験財務・会計問題集」をもう一度読み始めたのですが、ただ時間が無くなるにつれ気持ちの上で焦ってきてしまい、あまり理解が進まないままページだけめくって1週間で終わらせてしまい(^^;、引き続き産能大学の二次テキスト「診断助言事例」、「中小企業診断士2次試験事例攻略のセオリー<改訂版>」、「2004年版診断助言事例クイックマスター」と読みこなしていったのですが、これらも時間に追われて読んでいたため、正直自分の中で未消化となった部分が多かったようです。
この時点で試験まであと4日。もうじっくりと問題集の問題を読んで解いてという時間が無いため、「2004年版診断士2次試験直前対策模擬試験問題集」の問題と解答にさっと目を通してから、再度上記のテキスト3冊を試験直前まで出来る限り読み直してみました。
あまりの勉強不足ゆえ、この状態では受けるだけ無駄ではという気持ちもあったのも確かですが、でも受けない限り可能性自身も出てこないということで、とにかく受けるだけ受けてみようと覚悟を決めて、前日、試験会場の東京に向かったのでした。ところがちょうど関東を直撃した台風の影響でえらい目にあってしまいました(^^;。詳細は気ままにブログの方に書きましたのでご覧下さい。

さていよいよ試験当日。試験会場は渋谷の青山学院大学でした。指定された教室にはいると、さすがに周りは皆一次試験を突破してきた人達だけということで、一次試験とは違った緊迫感が漂ってきます(^^;。
二次筆記試験は4つの事例に各80分、答えは基本的に記述式で文章で書くものがほとんどです。事例毎の内容は特に指定は無いものの、通常は事例 I は組織を中心とする経営戦略問題、事例 II はマーケティングと流通に関する経営戦略問題、事例 III は生産・技術を中心とする経営戦略問題、事例 IV は財務を中心とする経営戦略問題が出題されています。今回もそうなっていました。
最初の事例 I 。勉強不足かつ問題を事前にほとんど解かなかった割には自分としてはそこそこ答えが書け、出来としては60%位の感触でした。次の事例 II。これはそれほど難しく無く感じ、70%ほど出来たかなと言う感触でした。 事例 IIIもちょっと迷う部分はあったものの、それでも60%は出来たかという感触で、この時点で次の事例 IV の財務問題が足切りを免れればもしかするともしかするかもと期待を持ち始めたのですが、やはり現実はそれほど甘くはありませんでした(^^;。財務問題の事例 IV は、勉強不足の自分には辛い問題ばかりでした。それでも分かる部分だけでもと答えを埋めていき、終わった時点ではなんとかぎりぎり40%は取れていて欲しいと願ったのですが、その後TACの解答速報で採点してみたら、事例I:66点、事例II:82点、事例III:68点、事例IV:32点と、思った以上に事例IVがぼろぼろでした(^^;。
それでもかすかな期待を持ちつつ、12月3日の合格発表を待ったのですが、残念ながら私の受験番号を見つけることが出来ませんでした。もっとも自分の中でもあの財務問題の状態では中小企業診断士はないだろうという思いもあり、今は悔しい気持ちよりも来年頑張ろうという気持ちの方が強いです。
ところで今回の二次筆記試験の合格率は受験者数3189人、合格者648人で20.3%とのことでした。

さて来年ですが、一応今年一次試験に合格しているので、来年は一次試験無しで二次筆記試験を受ける権利があるのですが、勉強のためにも一次試験から受けてみようかなと思っています。

使用した参考書

  • 日本マンパワー「ロジックで解く中小企業診断士試験財務・会計問題集」
  • 産業能率大学の通信講座「新・中小企業診断士受験(1次・2次試験)」の2次テキスト
  • 同友館「2004年版診断助言事例クイックマスター」
  • DAI-X「中小企業診断士2次試験事例攻略のセオリー<改訂版>」
  • 同友館「2004年版診断士2次試験診断助言事例ワークブック 1」
  • 同友館「2004年版診断士2次試験直前対策模擬試験問題集」
産能大学の2次テキストですが、2次対策を総合的にコンパクトにまとめてあり、とても分かりやすい点は良かったですが、ちょっと内容が少な目と感じました。
同友館の「診断助言事例クイックマスター」はページ数は一番多いものの、2次に必要な1次の知識の整理の部分が半分以上有り、純粋な2次の事例対策の部分は半分以下です。一次の知識の整理には役立ちました。
DAI-Xの「事例攻略のセオリー」ですが、2次の事例対策として一番丁寧に詳しく書かれた本でした。切り口から問題の書き方までひとつの流れで示してくれており、一番納得度の高い内容となっています。
同友館「診断助言事例ワークブック 1」は残念ながら時間が無くてほとんど使いませんでした。
同友館「 直前対策模擬試験問題集」は一通り問題と解答に目を通しただけで終わってしまいましたが、全部で8事例載っていて、問題のいろいろなパターンになれるのに役立ちました。また問題集と言うよりも事例を中心に解説する対策本としても価値は高いです。
財務・会計対策としては、日本マンパワーの「ロジックで解く中小企業診断士試験財務・会計問題集」はあくまで基礎として身につけ、それを事例の中で使いこなす力が必要だと感じました。

受験される方へのアドバイス

一次試験から二次筆記試験まで約2ヶ月ほどしかありません。かつ一次試験の合格発表は二次筆記試験の1ヶ月前と、一次試験の合格を待って二次の勉強を本格的に始めるようでは間違いなく二次試験には間に合いません。今回私はそれを身をもって経験しました(^^;。
また二次筆記試験の答案が集められていく際に他の人の答案をちらちらと見てみたら、ほとんどの人は答えの枠ぎっしりに答えを書いていました。二次試験は、答えをそれなりに書いて枠を埋めることは当たり前で、書く答えの内容が勝負なんだと言うことをつくづく感じました。

【二次筆記試験 2005年10月 不合格】

2005年10月9日

一次試験合格者には二次試験受験の権利が翌年までありますので、今年の二次試験も一次試験を受けずに受験できるのですが、復習のためにもと思い、今年も一次試験から受験してみる予定を立てていました。
一次試験に向けて本格的に勉強を開始したのは、予定を1ヶ月ほど遅れた6月中旬を過ぎてからでした。MCSEの2003トラックへの移行に手間取ってしまったためです(^^;。なお一次試験対策としては、今回どうしても合格しなくてはと言う状況ではないため、全て新しい教材を揃えると言うことはせず、昨年使った産業能率大学の通信講座「新・中小企業診断士受験(1次・2次試験)」の1次用テキストをメインに、あと同友館の「2005年版中小企業白書・施策総覧クイックマスター」と翔泳社の「中小企業診断士教科書 最短合格+過去問セレクト[第1次試験] 2005年版」を使って勉強してみることにしてみました。
ただ今回はどうしても合格しなくても良いんだという甘えが心の中にあって(^^; なかなか勉強のペースが上がらず、結局試験の1週間前に出来たのはテキストを2回読んで「最短合格+過去問セレクト」を1回やったところまででした。このまま1次試験を受けてもちょっと厳しいかもしれないけれど、でも自分に勉強させるためにもなんとか受験だけはしようと思い、追い込みに入った矢先、親戚で不幸があって葬式が試験と重なってしまい、一次試験はこの時点で断念することになりました。

ちょっと気が抜けたこともあり(^^;8月上旬は特に勉強することなく過ごし、二次筆記試験に向けて再び勉強を開始したのは8月中旬になってからでした。今回二次の勉強に使ったのは昨年使った産業能率大学の通信講座「新・中小企業診断士受験(1次・2次試験)」の2次テキスト、日本マンパワー「ロジックで解く中小企業診断士試験財務・会計問題集」、DAI-X「中小企業診断士2次試験事例攻略のセオリー<改訂版>」に加え、今回新たに日本マンパワー「中小企業診断士2次試験80分間の真実」、同友館「2005年版診断助言事例クイックマスター」、同友館「2005年版診断士2次試験直前対策模擬試験問題集」を購入しました。沢山買っても全部こなせないのは分かっているですが、もし何かの役に立つならとついいろいろと手を出してしまいました(^^;。
まず 1次の復習として 産業能率大学の通信講座「新・中小企業診断士受験(1次・2次試験)」の1次テキストの企業経営と運営管理、財務・会計にさっと目を通し、次に「中小企業診断士2次試験80分間の真実」を読んでみました。これは試験対策というよりは昨年2次試験に合格した人の再現答案やアンケートをまとめたもので、2次試験に合格した人の答案のレベルや意識が分かり大変参考になりました。その後産業能率大学の通信講座「新・中小企業診断士受験(1次・2次試験)」の2次テキスト、「2005年版診断助言事例クイックマスター」、「中小企業診断士2次試験事例攻略のセオリー<改訂版>」、「ロジックで解く中小企業診断士試験財務・会計問題集」、月刊誌「企業診断」9月号10月号に載っていた2次試験対策問題をやって、この時点で時間切れとなってしまいました。「2005年版診断士2次試験直前対策模擬試験問題集」は全く手つかずでした。
また最初に復習等に時間をかけすぎて後半時間が無くなり、本来は手書きしながらやらないといけないのですが、手で書く練習があまり出来なかったのも大きな反省点でした。

さて試験ですが、今回は東京の御茶ノ水の明治大学でした。試験は事例IからIVまで、各80分の試験が4つ続きます。事例I、事例IIはそれほど難解と言うことはなく一通り解答を書くことが出来ました。手応えとしてはいずれも70%ほど。事例IIIは何を書いて良いか迷う問題が多く、最後時間が無くなり一部苦し紛れの解答&書きなぐりとなってしまいました。手応えとしては50%か?。最後の会計問題の事例IVは、前回受験時に失敗した科目で私の一番の苦手科目でもあったのですが、問2の財務諸表作成で途中計算が合わずに焦るもののなんとか気が付き、時間内に最後の問題までたどり着くことが出来ました。事例IVは苦手意識の強い私でもそこそこ出来たこともあり(手応えとしては70%ほど)、今回の試験の難易度はちょっと低いかもと感じましたが、実際に試験後のWebや雑誌等の評価でも今回の事例IVは大幅に難易度が下がって1.5次的な内容だったと評価されていました。逆に言えば皆点数が良いわけで、二次筆記試験は点数というよりも上位600人〜700人が合格できる試験という評判のため、凡ミスが大きな命取りになりかねません。今回、財務諸表のひっかけには気づくことが出来ましたが、損益分岐点比率の計算でミスをし、問4でも5.56派ということでどうもその問題の大半を落とした可能性が高いようです(^^;。

その後TACの解答速報で採点してみたら、事例Iが54、事例IIが65、事例IIIが51、事例IVが61でした。思ったより点が取れておらず、合計でも231と合格ラインの240に届きません。ちょっと厳しいかなと思いつつもかすかな期待を持って合格発表の日を待ったのですが、残念ながら私の受験番号は合格一覧の中に見つけることは出来ませんでした。
ちなみに今回の試験ですが、受験者数3589人、合格者704人で、合格率は19.6%でした。

ということで来年は再び1次試験からの受験となります。もちろん挑戦します!。
なお 来年度からは試験制度が変わりますので、特に1次試験は苦手科目は他の得意科目でカバーするということが出来なくなり、それがマイナスとなるのかプラスとなるのかよく分かりませんが、来年受験される方は試験制度の変更に注意してください。

使用した参考書

「中小企業診断士2次試験80分間の真実」の合格者の解答事例は非常に参考になります。いわゆる過去問集の優等生的な解答はとても制限時間内に書く自信がないですが、これで合格出来るという受験者の実際の解答例を知って、なんとなく合格ラインというものが分かったような気がしました。完璧な解答を目指さなくても良いんだと分かっただけで、ずいぶんとほっとしました。
「診断助言事例クイックマスター」ですが、2004年版は1次の知識の復習と2次の基本対策がまとめられていたのですが、2005年版は純粋に2次対策のみに絞られた内容となっていて、事例に対する模範解答、優秀解答分析、もう一息解答分析がメインとなっています。ただあくまで補助教材という感じがします。

受験される方へのアドバイス

基本的には昨年と同じなのですが、やはり試験までに出来るだけ数多くの過去問・模擬試験問題をこなしておくことが必要だと思います。もちろん解答は手書きです。
なお来年度より試験制度が変更となりますので注意してください。

【一次試験 2006年8月 合格】

2006年8月5日〜6日

昨年の2度目の二次筆記試験不合格により、再び一次試験からのスタートとなった今年ですが、実は今年は過去最大の試練の年でもありました(^^;。それは小学校の子供の関係でPTAの役(地区常任)を引き受けたことで、子供会の行事、学校の行事、地区の行事等、次から次へとやることが出てきてしまい、実際のところ7月上旬までは全く勉強が手につかなかったと言っても良い状況でした。

さて今回の受験用に新たに用意したテキスト、問題集は、TACのスピードテキスト7冊、スピード問題集上下巻、ポケットテキスト上下巻、そして中小企業白書2006年版でした。また財務会計問題対策には、以前に使用した日本マンパワー「ロジックで解く中小企業診断士試験財務・会計問題集」あるいはTACの「集中特訓 財務・会計」を使用する予定でした。
当初勉強開始は5月頃からを予定していたのですが、PTAの方のやることが自分の予想以上に多く大変で、勉強が全く出来ない状況が続きました。それでもなんとか7月上旬からスピードテキストをぼちぼちと読み始めたのですが勉強に集中できなくてあまりはかどらず、結局本格的な勉強開始は7月中旬の子供会の大きな行事が終了してからとなってしまいました。
もう残り時間が余りに少ないため、昨年までの制度だったら一次試験の受験をこの時点で諦めていたかもしれません。ただ今回より新制度となって一次試験に科目合格制が導入されたことから、今年は一次に合格出来ないまでも、科目合格で来年の受験を楽にすることが出来ると思い、今年の目標を二次試験にあまり関係ない経済学・経済政策、経営法務、経営情報システムの科目合格に絞って勉強をしてみることにしてみました。使用したのはTACのスピードテキストです。そしてこの3科目のテキストを2回読み終わったのが8月3日のことでした。
ただせっかく試験を受けに行くからにはと、それ以外の科目も一応最低限だけのことはしてみようと、それから残った時間、TACのポケットテキスト上下巻を一通り丁寧に読んでみました。まあ各科目とも内容的には昨年までと大きく変わっているわけではありませんので、過去に何度も勉強したことの復習という感じで読むことが出来たのは確かです。ちなみにこのポケットテキスト、各科目の要点のみをまとめたテキストとなっていて、要点をさっとチェックするにはうってつけのテキストだと思いました。

今回の一次試験の会場は御茶ノ水でした。最低でも目標の3科目の合格を目指して試験会場に向かいます。
1日目、 経済学・経済政策、財務・会計、 企業経営理論、運営管理を受験しましたが、受験後の手応えとしては60、45、60、60でした。苦手の財務・会計ですが、勉強をあまりしていない割に点が悪くなかったのは、今回の問題がそれほど難しくなかったからです。(2年前の受験時と比べると、この財務・会計、そして2日目の経営法務が明らかに難易度が下がったと感じます)
1日目、 勉強をあまりしていなかった3科目で40点割れが無く、合格ぎりぎりの点が取れそうな手応えがあったことから、2日目は科目合格だけではなく一次試験自体の合格も目指して集中して取り組んでみました。
2日目は経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策を受験し、受験後の手応えとしては、絶対的な自信のある経営情報システムは90、経営法務も問題レベルが下がったせいで65は取れそう、白書を一度も読むことがなかった中小企業経営・中小企業政策もなんとか40は確保できそうという感触でした。

科目合格狙いの3科目以外も予想外に善戦出来たと言うことで、もしかしたらと翌日の正解と配点の発表を待ちます。そして自己採点してみた結果は以下の通り。
経済学・経済政策:40点
財務・会計;65点
企業経営理論:63点
運営管理 :73点
経営法務:68点
経営情報システム:88点
中小企業経営・中小企業政策:47点
合計:444点
経済学・経済政策がぎりぎりだったものの、合格基準からするとなんとか合格出来そうということで、一次合格発表の日を楽しみに待ちます。(若干不安だったのは、合格基準に「試験委員会が相当と認めた得点比率」という一言があったため)
そしてその合格発表の日、私の受験番号を一覧に見つけることが出来ました(^^)。
ちなみに今回の受験者数は12542名、試験合格者数は2791名、合格率は22.3%でした。

それにしても7月中旬の時点で受験そのものを諦めかけていたことを考えると、今回の合格は自分でも信じられない思いです。過去の勉強の蓄積も多少はあったとは思いますが、過去に一次試験を受験したときのような高難易度の科目が無くなったことも大きいですし、あと今回より科目合格制になったことで全科目一度に合格しなくても良いんだという精神的ゆとりも大きかったと思います。(それゆえ、今回受験したとも言えます。おそらく昨年までの制度だったら、全科目一度の合格はとても無理ということで早々にギブアップしていたと思います。)

使用した参考書

今回使ったテキストは上記のみでした。それ以外に以下のテキスト等も購入してありましたが、時間が無く全く使いませんでした。
TAC:「スピードテキスト 企業経営理論 2006年度版」 、「スピードテキスト 財務・会計 2006年度版」 、「スピードテキスト 運営管理 2006年度版」 、「スピードテキスト 中小企業経営・中小企業政策 2006年度版」 、「中小企業診断士スピード問題集 上巻 2006年度版」、 「中小企業診断士スピード問題集 下巻 2006年度版
中小企業庁:「中小企業白書2006年版

テキストですが、今回使用したTACのスピードテキストは、内容的には少なすぎず多すぎずという感じで良かったです。
またポケットテキストですが、スピードテキストの要点を整理した内容となっていて、ポイントをさっとチェックするにはまさにうってつけだと思いました。もちろんこれだけやれば十分という内容ではなく、あくまで要点チェック用ですが。

受験される方へのアドバイス

今回より試験制度が変わり、科目合格制が導入されたことで全科目同時に合格しなくても良くなり、一次試験もずいぶんと受験しやすくなったと思います。ただ確実に60点以上が取れる自信のある科目は、仮に科目合格したとしても免除しない方が良いのかもしれません。
また以前私が一次試験を受験した時は、何科目か難易度の高い科目があって40点を確保するのにも苦労したのですが(具体的には2年前の財務・会計、経営法務など)、今回の試験を見る限り難易度も科目毎の極端な偏りは無くなってきているように思います。

【二次筆記試験 2006年10月 合格】

2006年10月22日

科目合格だけでもと受けた今年の一次試験が、なんと自己採点で合格ラインに到達していたことから、これは今年は幸運の女神が自分に微笑んでいるかもしれないとがぜん本気モードとなり、8月の一次試験終了直後よりさっそく二次筆記試験対策に入りました。

昨年まで2年間の二次筆記試験を経験して、参考書のみを使って勉強する独習ではかなり厳しいものがあると感じ、今年は二次対策として通信講座を受講してみることにしてみました。
二次の通信講座もいろいろあるのですが、内容と費用を考えてMMCの2次直前対策答練通信講座Cコースを選択してみました。これは模擬試験(4事例)2回、直前予想問題(4事例)1回、財務特訓事例(3事例)の合計15事例を添削、採点してくれるもので、私はこれにプラス、中小企業診断士2次試験対策基本学習テキスト(確か2000円ちょっとだったような)をつけてもらい、この基本学習テキストを2次の基本テキストとして勉強し、模擬試験等で事例対応力を高めていくという勉強方法を取ってみました。
通信講座の場合、単にテキストを読むだけではなく、模擬試験等に締め切りがありますので、8月中から締め切りに追われるように勉強を進めることが出来、効果的に勉強を進めることが出来たと思います。
これ以外の参考書として、DAI-X「中小企業診断士2次試験事例攻略のセオリー<改訂新版>」、同友館「2006年版診断士2次試験直前対策模擬試験問題集」を新たに購入し、また財務問題対策として一次受験の際に購入してあったTAC「スピードテキスト 財務・会計 2006年度版」を使って勉強してみました。

テキストを読んで模擬試験を実際の試験と同じ形式でこなし、解答を提出してからは再びテキストや参考書を読むを繰り返して行きました。ただ、一次二次共に勉強が出遅れたこともあって、最初のMMC模試の結果はなんと164点(400点満点)で参加113人中最下位と悲惨なものでした(^^;。さすがにちょっとガクッと来ましたが、でもでもこれでこれより後はないんだ、これからは勉強をすることで前進あるのみと吹っ切れたのは確かです。
そしてこの通信講座の15事例を全部こなし、試験と同じ時間で 問題を解いて答えを手書きしたことで、昨年までの自分に欠けていた事例への対応力が徐々に高まっていったように感じています。 実際に次の模試は195点、直前対策予想事例は231点と、少しずつではありますが点数を伸ばすことが出来ました。
テキスト、参考書ですが、試験までに「基本学習テキスト」を2回、「事例攻略のセオリー」を4回、「スピードテキスト 財務・会計」を2回、「直前対策模擬試験問題集」を1回読みました。ちょうど8月下旬から10月の間はPTAの行事が少なく、比較的勉強時間を確保できたことも大きいです。(一次の受験記にも書きましたが、今年はPTAの役員をやっていて行事があると勉強より優先せざるをえないので、二次がこの行事の少ない秋にあるというのはとてもラッキーでした)

さていよいよ試験日。2次筆記試験はこれで3年連続の受験となります。
今回の試験ですが、事例1がかなり難易度が高く、何を書いて良いのか迷う問題が多くて苦し紛れの解答が多くなってしまいました。終了時点での感触は50%ほどの出来。これはまずいぞと思い始めるものの、続く事例2、事例3は問題自体は難解と言うことはなく、比較的スムーズに解答を書くことが出来て、感触としては65%ほどの出来でした。そしていよいよ最後の財務会計事例の事例4ですが、昨年までは一番苦手としていた事例だったのですが、今回は模擬試験等で事例をこなしていたこともあって、パニックに陥ることなく最後まで自分の時間配分通りに解答することが出来ました。感触としては65%ほど。ただキャッシュフロー計算であれっ?という部分があって、やはりその部分はミスしてしまいました。ただ貢献利益、限界利益についての問題は、MMCの通信講座をやっておいたおかげで出来たんだと言っても過言ではありませんでした。

自宅に戻ってからネット上で解答速報をチェックしてみたのですが、それらを見ていると自分の解答で思い違いや文章が良くなかったりする部分がやたらと目に付くようになり、徐々に自信を無くていってしまったのでした(^^;。でもその夜、3回目の受験で初めて再現答案を作成する気になりました。過去の受験の中で今回が一番可能性が高いと感じたこともありますし、また受験の際にアドバイスをいただいた先輩の診断士の方からも当日作成した方が良いですよと言われたこともありました。
ちなみに自己採点ですが、AASとTACの解答例で採点してみると以下となりました。

AAS解答:229(41/60/62/66)/400
TAC解答:229(40/51/70/68)/400

うーん、事例1がボーダーぎりぎり、合計点でもボーダーちょっと下あたりです。
どっちに転ぶか全く分からない不安な状態で12月8日の合格発表を迎えましたが、なんとか無事合格を確認することが出来ました。
ちなみに今回の試験ですが、受験者数4014人、合格者806人で、合格率は20.1%でした。

使用した参考書

私の今回の勉強にはMMCの「2次直前対策答練通信講座Cコース」がとても効果的でした。ちょうど模試や問題の提出期限と勉強のサイクルが効果的に回転したと感じます。また事例4の第3問の貢献利益、限界利益の問題でミスがなかったのは、この通信講座のおかげでした。
また自分の文章に対して他人の目が評価してくれるというのは、思いこみや自分の癖を無くす意味でも大きな効果があると思います。MMCの講座に限らず、二次を受ける人は最低限、通信講座で添削を受けることをお勧めします。
評判の良いDAI-X「中小企業診断士2次試験事例攻略のセオリー」は今年に新版が出たので買ってみました。二次事例を説明した本の中では読んでいて一番納得度が高いです。一部に?と感じる部分もありますが、そういう部分を考えながら読むのも良い勉強だと思います。

受験される方へのアドバイス

3回目の受験でしみじみ分かったのは、中小企業診断士2次筆記試験は競争試験だということです。1回目の受験時は全くの準備不足で敗退、2回目も事前に答案を手書きする練習がほとんど出来ずに敗退。そして3回目となる今回は今までで一番勉強し、また通信講座の模擬試験等で手書きの練習もそれなりに出来たつもりでした。それで受験終了後に初めて再現答案を作成する気になったのですが、ただそれによってさらに自分のミスが目に付くようになり、正直落ち込みました(^^;。
私が得意とするIT系の試験は、解答の方向がだいたいあっていれば、文章のうまい下手はあってもそれなりの点をもらえることが多いです。でもこの試験はコンサルタントとしての能力を試される試験であり、文章の書き方もその適性を見る意味で重要な意味を持つのです。出題者の意図に沿ってコンサルタントの視点と言葉で書けているかどうか。同じ方向の答えを書いていたとしても点数に多少の差が付き、ここが合否の境界になるのかもしれないと強く感じました。
今回再現答案を作成していて、やっとそうした2次試験の意義に気がついたような気がします。2次試験合格への最大のヒントは、自分の書いた解答の文章の中にあるのです。ぜひ再現答案を試験日の夜に作成することをお勧めします。
実際に今回不合格だった方の評価をネット等で調べてみても、総合がB(Aが合格)の方が大半でした。(今回より不合格だった人には成績がABCD評価で通知されるようになった)逆に言えばほとんどの受験者は一科目あたり55点を取る力があるということです。やはり勝負は数点差なのでしょう。

【二次口述試験 2006年12月 合格】

2006年12月17日

二次筆記試験に合格すると、次は二次口述試験となります。ただ二次口述試験の試験日は二次筆記試験の合格発表の翌週(9日後)ということで、日程的にかなりあわただしかったです。
実は二次筆記試験に合格出来るか全く分からず、もしかしたら落ちたかもと言う感触もあったため、いまいち早めから口述試験対策を始める意欲がわいてこなくて、口述試験対策を本格的にスタートしたのは二次筆記試験の合格発表があってからでした。
正直出遅れたのは確かで、またちょうどPTA行事がピークを迎える週に二次口述試験もあるということで、正直パニック状態でした。直前の金曜日は、午前中は小学校の子ども会に参加し、夜は翌日行われる子供会のクリスマス会の準備。土曜日は午後にクリスマス会を開催し、試験日である日曜日はなんと朝から1月のどんど焼きに使う木を子供達と一緒に山から切ってきて立てるという行事を行ってから、試験会場に向かう列車に飛び乗ったのでした。
出来たら事前に模擬面接等を行っている口述試験対策講座などにも参加したかったのですが、とてもそんな余裕も無く、とうとう自分の口でしゃべってみる練習すら全く出来ずに終わってしまいました。

なお私が今回行った二次口述試験対策ですが、二次筆記試験に出された4事例と設問から質問が出ることははっきりしていますので、まずTAC(無料)とAAS(有料)が出している二次筆記試験の解答集を取り寄せ、事例と設問、模範解答をじっくりと読んでみました。事例と設問は何度も読んで覚えることが必要です。実際の面接の際には各事例についての質問に、事例を見ずに答えなくてはならないからです。
もちろん自分の再現答案も印刷してなんども読み返しました。ただこの試験では、それぞれの受験者の実際の答案を元に出題されると言うことではなく、同じ班の受験者は皆質問が同じということの様ですので、自分の答案にこだわらなくても良さそうです。ただ自分の書いた答案は脳裏に焼き付いていますので、とっさの際に口に出やすいということはあります。
またそれとは別に2次口述試験の想定問題集として、LECが無償配布しているものとAASが有料販売している「Q&A問答集」を入手し、これらを読んでどんな質問が出されそうなのかを調べてみました。ただ答えを暗記してもあまり意味がないと思い、あくまで解答の方向だけを確認するにとどまりました。

回答集2冊をそれぞれ2回じっくりと読み、そして想定問題集2冊をそれぞれ2回さっと目を通したところで、時間切れとなってしました。
さて口述試験ですが、筆記試験も受けた東京の御茶ノ水会場で受けました。幸い午後遅い時間帯の班に指定されたので、多少余裕を持って早めに会場に入ることが出来、会場で時間のある限り事例を読んでいました。
試験ですが、面接が行われるいくつかの部屋が奥にあり、その手前に班毎に並んで座る部屋が一つ用意され、さらにその横にまだ時間にならない人が入る部屋が用意されていました。
指定された時刻の30分ほど前に呼ばれ、班毎に並んで座ります。周りを見ると、一つの班は3人づつの様でした。端に座っている人から呼ばれて面接室に案内されていきます。この部屋にはいるといよいよそのときが来たかと、ちょっと緊張感も高まります。
面接時間ですが、一人あたり10分程度、通常は4問出題され、1問あたり2分程度で答えます。この2分というのは、実際喋ってみるとわかりますがかなり長いです。あまりに簡潔に話して時間があまると、質問が4問以上に増えることもあるようです。

実際の面接室ですが、3mほど前に3人の人が座っていて、私の時には左側の人が2問、真ん中と右側の人が1問づつ質問がありました。「事例2より質問します。B社は...」と比較的長い質問があり、それに対して一息ついてから答えるを繰り返しましたが、実は4問中3問が想定外の質問で正直とまどいました。
質問は大きく分けると、一般論で答えられるものと、事例企業の状況の説明をするもの(要は記憶力の問題)、そして事例企業の状況をふまえた上で判断と提案を要求される質問の3種類があるようですが、私の場合は一般論を問う問題が1問であとは判断を要求される問題でした。特に1つの質問は、二次筆記試験の際に出題されたとしても考え込んでしまうような問題で、一瞬頭が真っ白になってしまいました。なんとか沈黙が続くのはまずいと、喋りながら考えをまとめようとしましたが、話がかなりあっちこっちに飛んでつじつまが合っていたかも定かではありませんでした(^^;。
なお相手が期待している答えとずれた内容をしゃべっていたり、内容が不足していたりすると、相手からフォローが入ることがあります。私も何度がフォローが入りました。「・・・の面はどうでしょうか?」など。こういうときこそ、そのフォローの意味を十分に理解して話をする必要があります。
ただ事例4の共通固定費の扱いに関する質問では反対のことを言ってしまい、試験官の人にそれはこういうことですねと訂正されて「そうです」と言ってしまうシーンがありました。多分、あっ、しまったという表情が顔に出たと思います(^^;。
純粋に答えた内容の正しさのみを評価する試験だと多分5割も取れていないだろうと、試験後かなり落ち込みました。ただ一応礼儀正しくは意識していましたし、またしゃべるのも普通で途中で沈黙もそれほど無かったと思います。

前回2人だった口述試験の不合格者が、今回はかなり出るかもしれないなどという噂もあったりして、かなり不安になりながら合格発表の日を待ちます。
そして合格発表の日、なんとか私の受験番号を一覧の中に見つけることが出来ました(^^)。
まあ結果的には受験者806人で合格者805人なので、合格して当然に近い試験と言えるのですが、おそらく大丈夫だろうとは思っていても、実際に発表があるまではどきどきでした。
本当にぶっつけ本番の試験になってしまいましたが、事例をそれなりに読み込んでいたことと、普段より業務で人と話すことは多いため、話すこと自身はそれほど苦手ではないということはあったかもしれません。
それにしても最初の挑戦から今年で5年目、やっと一つのゴールに到達することが出来ました。(まだ実習がありますが) 特に今年の受験では「決して諦めないこと」の大切さをしみじみと思い知らされました。自分で諦めない限り、可能性は出てくるのです。
そしてこの受験を通して多くの方にアドバイスをいただきました。本当にありがとうございました。

さてこれからですが、来年2月から3月にかけての15日間の実習を受け、来春には中小企業診断士になる予定です!。また実習の様子はこちらにて報告したいと思います。

使用した参考書

  • TAC「2006年度第2次筆記試験模範回答集」(無料)
  • AAS「平成18年度第2次試験(筆記試験)診断助言事例の解答例集」
  • AAS「平成18年度中小企業診断士第2次試験(口述試験)対策 AAS流Q&A問答集」
  • LEC「2006年度中小企業診断士試験2次口述試験想定問題集」(無料ダウンロード)

口述試験問題集ですが、そこに書かれている質問がそのまま出ることは多分無いので、答えを暗記することはあまり意味が無いと思います。答えの方向とキーワードを覚え、似た問題が出たときに応用が利くようにしてください。

受験される方へのアドバイス

とにかく口述試験の基本は、二次筆記試験に出た4事例を設問、模範解答、自分の解答ともに良く読んで理解しておくということです。
あとはとにかく慌てず落ち着くことです。そして分からない(悩む)質問にも長い沈黙は避けましょう。喋りながら考えることも時には必要ですし、またそういう質問に対する逃げの答えをいくつか事前に用意しておくと安心できると思います。
なお私もこの試験で合格できたと言うことから判断すると、この試験の意義は質問に対する正確な答えのみを評価することではなく、それ以外の要素、例えば普通のマナーを持っている人かどうかや、また想定していない質問に対する受け答え方なども評価している試験の様に感じました。実際のところは分かりませんが。

【一回目実務補習 2007年3月】

2007年3月12日

中小企業診断士二次試験後、診断士として登録申請を行うためには、二次試験合格後3年以内に所定の実務従事あるいは実務補習を受ける必要があります。おそらく多くの方は15日間の実務補習に参加すると思います。私も実務補習の案内が届いて、いつ実務補習をするか検討してみたのですが、15日間コースで一気に受けるか、5日間コースを3回受けるかで悩み、仕事の調整とかもあって、結局申し込んだのは申込期限ぎりぎりの1月5日のことでした。(ちなみに申込期間は12月21日〜1月10日)
15日間コース、5日間コースいずれも週末を中心に1週間に2日から3日の実習が行われる形となっています。結局どうせなら一気にとってしまおうと、2月から3月にかけて行われる15日間コースに申し込みました。(費用は123,000円!)
するとすぐに中小企業診断協会より封筒が届きましたので、もう確認の連絡が来たのかと封を開けてみると、それはなんと人数オーバーにより申し込んだコースが受けられなくなったという通知でした。今年度は二次合格者が例年より多いので、当然のごとく実務補習の受け入れも対応してくれているだろうと思っていたので、これはちょっとがっかりでした。ただすぐに3月に追加の5日間コースを開催することが決まり、それには(当然のごとく)参加出来ることになりました。
こうして若干の予定変更がありましたが、私の実務補習は5日間コースを3回受けることになったのでした。

3月の5日間コースの実務補習は3月2日(金)、3日(土)、10日(土)、11日(日)、12日(月)に実施されました。事前に実務補習用のテキストが届き、また担当指導員の診断士の先生から実務補習の指示のメールが届きましたが、ただ全く初めての実務補習と言うことで分からないことも多く、正直不安をかかえての参加となりました。
第1日目の朝、指定時間に集合場所に行きます。受付で班の名簿が渡され、指定された机に座るように指示されます。最初に30分ほど全体のガイダンスがあり、引き続きすぐに班毎に分かれてそれぞれの活動に入ります。
実務補習は基本的には以下の日程で実施されます。

第1日目:グループ別打合せ、企業等の訪問・調査、資料分析など
第2日目:企業等の訪問・調査、資料分析など
(第3日目までの数日間は自主学習):受講者・指導員間でメールにて、経営課題の抽出や診断報告書の作成準備を行います。
第3日目、第4日目:全体調整、診断報告書の作成
第5日目:企業等への報告会

実務補習は受講者5、6名と指導する診断士の先生というチームで一つの班が構成されます。自己紹介の後、私の班はすぐに診断先に行くことになりました。同じ班のメンバーですが、皆大きな会社の人ばかりで若干腰が引け気味になりました(^^;。
さて実際の実務補習内容はここで書きませんが、でもこの5日間、初めて会ったメンバーで4日間で企業を訪問して診断報告書を完成させ、最終日に報告のプレゼンをするという、非常に盛り沢山かつ厳しい日程の中、なんとか協力して実務補習を終了させることが出来ました。私の分担パートの調査がなかなか進まずに苦労しましたが、でも班の各メンバーそれぞれに違った得意分野があり、課題にチームで対応することの大事さというものもしみじみ感じました。本当に貴重な経験になりました。指導してくださった診断士の先生、そして共に戦った4人の仲間に心から感謝したいと思います。
さてあと5日間コースを2回受けなくてはいけませんが、次は7月あたりになりそうです

【三回目実務補習 2007年9月】

2007年9月19日

2回目の実務補習は7月、3回目の実務補習は9月で行いました。
2回目の実務補習は7月5日(木)、6日(金)15日(日)、16日(月)、17日(火)の5日間で行われました。今回も5名のチームとなりましたが、1回目と同じメンバーが1人、あと4人のメンバーは初めて会う方でした。担当ですが、私はいきなり指導員の先生から班長に指名され(^^;、経営戦略を担当することになってしまいました。メンバーの担当の決め方も、指導に当たる先生の方針によっていろいろ違うんだなということを感じました。
その後メンバーの皆さんに助けられながら診断報告書を無事完成させることが出来てほっとしましたが、その途中ではいろいろなこともあって3回の実務補習の中ではもっとも印象深い実務補習となりました。そして今回の経験を通じて、せっかく実務補習に参加するからには、苦労はあるかもしれないもののぜひ一度は班長を経験すべきであると感じました。良い経験をさせていただきました。

そして3回目の実務補習は9月6日(木)、7日(金)、16日(日)、17日(月)、18日(火)の5日間で行われました。今回のメンバーですが、4人ということでちょっと少ないなあと感じたのですが、どうも9月の実務補習には申し込みが少なかったためのようです。ただし実務補習先の規模の関係もあって2班合同での実務補習となりまして、もう一つの班も4人でしたので、合計8名で担当を分けるという、ちょっと変則的な実務補習となりました。今回は全員初めて会う方でしたが、全員3回目の方でした。なお今回の私の担当はある調査とその分析でした。
4日目、なんとか診断報告書を完成させることが出来、5日目には無事、診断先へ報告会を行うことが出来ました。
その 5日目、午後から診断協会の方で実務補習の修了式に参加し、その後、経済産業大臣あての登録申請書に過去2回分の実務補習修了証書、住民票の写しを添えて診断協会に提出しました。
また診断協会への入会加入の手続きも行いました。(入会金3万円と共に)
これで早ければ10月にも正式に診断士登録されます。
それにしても思い返せば本当にここまで長い道のりでした。